‘民主労組死守’等の遺書を残して自ら命を絶った韓進重工業労組幹部故チェ・ガンソ(35)氏の葬儀室が整えられた釜山影島区の区民葬儀場は25日クリスマスだが早朝から同僚らが出てきて遺影を守り、故人の霊を慰めた。 一時は彼の夢と希望の根拠地だった韓進重工業影島造船所正門前にも焼香所が整えられた。
この日パク・ヨンソン議員など民主統合党議員8人が葬儀室を訪ねたが、追慕客の足はクリスマス前日の24日からはっきりと減った。 区民葬儀場から歩いて10分余りの南浦洞(ナムポドン)繁華街がクリスマスで街に出た人々で足の踏み場もないほど込み合っているのと対照的だ。
多少寂しさが感じられる葬儀室は故人の意向をつなごうと思う同僚たちが席の守っていた。 2001年故人と共に韓進重工業に就職したイ・ジェジュン(40)氏は毎日葬儀室を訪れ追慕客を案内している。 仕事がなく休職中のイ氏は 「入社同期だったが兄貴と呼んでくれ、気立てが優しかったカンソ氏が遺書に残した叫びが思い出されて家族を置いて葬儀室に出てきた」と語った。
21日から葬儀室の前で芳名録を担当しているキム・ジフン(33)氏は「兄が悩みを確かに受けとめてくれました。 性格も活発で先輩・後輩をよく取りまとめてくれました。 兄貴の姿がまだ生々しいです。 常に一生懸命に労組活動をした兄貴を考えれば遺影に対して面目ありません」として涙を浮かべた。
同僚らはチェ氏が亡くなって5日が過ぎてモ会社が労組に交渉を要請しないことに悔しさを爆発させた。 ムン・チョルサン全国金属労組釜山梁山支部長は「会社の損害賠償請求訴訟などがチェ氏を死に追いやったことが明確なのに、まだ根本問題解決のために交渉を要請しないのは基本道理に外れる。 会社は訴訟を撤回して民主労組に対する弾圧を中断するべきで遺族補償に積極的に取り組まなければならない」と話した。
葬儀室周辺は一部労組幹部が警察から虚偽事実流布などの疑いで出頭要求書を受け取ったといううわさが出回り落ち着かない雰囲気だった。 韓進重工業支会関係者は「出頭要求書を誰が受け取ったかを把握している。 もし警察が故人が亡くなった後に出頭要求書を送ったとすれば労組弾圧のためのものと見なして厳重抗議する」と話した。
焼香所が整えられた韓進重工業影島造船所正門前は殺風景だった。 会社側は新館と正門の出入り口に鉄格子と鉄門を追加設置して万一の事態に備えた。 労組は影島造船所正門前で5日目の追慕集会を開いた。 韓進重工業労組はこの日会社側に「26日午前10時30分に交渉をしよう」と公文書を送った。
釜山/キム・グァンス記者 kskim@hani.co.kr