単一化交渉 中断宣言 なぜ?
安哲秀(アン・チョルス) キャンプが文在寅(ムン・ジェイン) キャンプと進めてきた単一化ルール交渉の中断を宣言したことは両者の激しい神経戦が本格化したことを示している。 二人の運命を分ける単一化ルール交渉に先んじた前哨戦の性格が強い。
交渉中断の兆しは安キャンプ内で14日午前から感知されていた。 ユ・ミニョン スポークスマンは午前のブリーフィングで「民主統合党の色々な行動に対して見守っている」として、民主党が‘フェアプレイ精神’に反していると言い出した。 安キャンプの核心関係者らが最も問題視した部分は<韓国日報>が報道した‘安哲秀候補譲歩論’だった。 内容は「(単一化ルール交渉が)今週を持ち越せば安哲秀候補が譲歩することもありうる」という部分だった。 単一化ルール交渉の場でも安キャンプのチョ・グァンヒ チーム長が‘文在寅候補の周辺で度々信頼を損なう発言が出てきているが、これに対する深刻な遺憾の意を表わす’として、文候補側の明確な措置を要求したという。 安キャンプは‘候補登録前 単一化’合意がなされた直後に、民主党発で報道された安哲秀候補譲歩論に対して、チョ・グァンヒ秘書室長が文在寅候補のノ・ヨンミン秘書室長に電話をかけて抗議した経緯がある。 このような状況で譲歩論が再び出てきたことには一定の意図があるという判断を下したということだ。 安キャンプ関係者たちはこの発言の当事者として文在寅キャンプのイ・モクヒ企画本部長を名指しした。 この記事を聞いて安キャンプ嘆願室に「候補を譲歩すると言いながら、選挙資金のためのファンドを募集することは欺瞞ではないか」という抗議電話が相次いだということだ。安キャンプ核心関係者は譲歩論に対して「候補間の信頼を決定的に傷つける発言だ。 対等な交渉対象者とは認定しないということだ」とトーンを高めた。
ユ・ミニョン スポークスマンが「文候補側の言っていることと実際にやっている行動が違う」とした部分は、文候補が‘度量の大きい決断’を口にしているが、実際にはキャンプ核心関係者たちが信頼を損なう行為をしているという不満と見える。
文キャンプの単一化交渉チームに参加しているキム・キシク議員がラジオ インタビューで、交渉中の事案について明らかにしたことも問題になった。 交渉中に交渉当事者が交渉内容を公開してはならないという原則を破ったとのことが安キャンプの問題提起だ。
民主党が世論調査に組織を動員して対応しているという情報提供も安キャンプを刺激したという。 安キャンプ関係者は「民主党が党員たちに発送した携帯メールを入手した」として<ハンギョレ>にこれを公開しもした。 携帯メールの内容は‘今日単一化と関連した重要な世論調査が数回施行されます。 世論調査時間は5~7分程度必要とされます。 多少長い内容ですが重要な世論調査であるので必ず電話応対して下さい’となっている。 文キャンプの会議の結果、カカオトーク仲間100万人を募集することにして、首都圏・湖南(ホナム)院内委員長が30万人、院外委員長が20万人を募集することにするなど割り当てたという情報提供も入ってきたと話した。 安キャンプのユ・ミニョン スポークスマンは「政治刷新をしようということは、このような組織的な動員をしないということも含まれるのに、これは相互間の信頼を裏切る行為だ」と話した。
単一化交渉の場に座っていた安哲秀キャンプ側代表はこのような状況を総合して中断を宣言した方が良いという意見を出し、キャンプ核心関係者たちと相談して最終的に中断決定を下したという。 安哲秀候補には事後に報告したとのことが公式説明だ。
中断された交渉は安候補側で要求する‘明確な措置’に関して、文候補側で答を出せば再び再開されるものと見られる。 明確な措置の内容について安キャンプ関係者は「当事者が直接謝り、責任を負わなければならない」と話した。 キャンプに参加しているイ・モクヒ企画本部長と交渉代表として参加中のキム・キシク議員がキャンプと交渉団から退かなければならないという意だ。
安キャンプが‘交渉中断’カードを持ち出したことは民主党次元で進行していると把握された組織動員の動きにブレーキをかけるという意図であるとも解説されている。 ‘度量の大きな長兄’イメージを作りつつある文候補のイメージ戦略に‘表面と中身が違う’というイメージを上塗りしようとする戦略でもあるようだ。 また、野党圏支持層に単一化状況が変わりうるという危機感を呼び起こし、支持率逆転の契機にしようとする戦略という分析も出ている。 しかしこれは有権者に安候補が劣勢に置かれているような印象を刻印しかねないという点でむしろ毒にもなりかねない。
イ・テヒ、キム・ウォンチョル、ソンチェ・ギョンファ記者 hermes@hani.co.kr