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キム・ユンオク氏 "息子の将来考えて息子名義に…" 的外れな母の情が‘犯罪’を招いた

登録:2012-11-14 20:59 修正:2012-11-15 00:32
イ・グァンボム特別検事(中央)とチーム員が14日午前ソウル瑞草区(ソチョグ)のソウル弁護士教育文化館で李明博大統領の内谷洞私邸敷地買い入れ疑惑に関する捜査結果を発表する記者会見を終えた後、頭を下げて挨拶している。 イ・ジョンア記者 leej@hani.co.kr

私邸・警護棟 敷地‘まるごと’買いとった後、シヒョン氏が得をするように分けた
警護処長が物色…李大統領が見て‘OK’
シヒョン氏の代金負担を軽くして、高価な部分を割当
キム・ユンオク氏 "論ヒョン洞の家を売り、息子の借金返済考えた"

 李明博大統領のソウル内谷洞(ネゴクトン)私邸敷地買い入れを巡る疑惑は、結局 特別検事の捜査を通じて一部実体を現した。 李大統領一家が不法贈与を試み、私邸敷地買い入れ代金の一部は国家予算を引いてきて使った。 李大統領一家は検察の捜査は難なく避けられたが、特検の刃の前では一定部分恥部を見せることになった。 14日の特検による捜査結果発表を基に‘犯罪’を再構成した。

■ 警護棟予算40億ウォン余り 全部使おうと謀議

 2010年2月、キム・インジョン大統領府警護処長は李大統領に、退任後に大統領私邸を守る警護棟新築事業を報告した。 李大統領は「警護施設だけでなく私邸敷地まで含めてトータルで検討しなさい」と指示し、キム処長は退職が予定された警護処職員キム・テファン氏を特別補佐官として特別採用して私邸・警護棟の敷地買い入れを任せた。 キム補佐官は陸軍士官学校34期出身で2000年から警護処で勤務し、金大中・盧武鉉前大統領の退任後の私邸建設作業に従事した経歴があった。

 キム処長とキム補佐官は候補地12ヶ所を李大統領に報告し、内谷洞が最終的に候補地になった。 李大統領が直接土地を見て回り‘OK’した所だった。 キム処長とキム補佐官は地主であるユ・某氏との交渉に入った。 鑑定評価額(41億~43億ウォン)がユ氏の言い値である60億ウォンより‘低く’出てくると鑑定評価機関に評価額を高めてほしいと要求もした。

 ユ氏と価格交渉がほとんど終わると2人は警護棟敷地買い入れ用に策定された予算40億ウォンだけでなく、予備費全額を全て買い入れ代金として使うことにした。 2011年4月、李大統領には「内谷洞土地140坪(463㎡)を私邸敷地に割り当てる」と報告し、李大統領がこれを承認した。

■ 高価な土地はシヒョン氏に渡して契約書再作成

 キム補佐官は2011年5月、地主であるユ氏と54億ウォンでこの土地を売買することで合意した。 私邸と警護棟敷地をまるごと買いとったため、李大統領一家が負担する代金と国家が負担する代金を分けなければならなかった。鑑定評価機関は警護棟敷地を25億ウォン余り、私邸敷地を15億9000万ウォン余りと評価した。 土地全体の買取額54億ウォンに合わせて換算すれば、警護棟敷地は33億ウォン余り、私邸敷地は20億9000万ウォン余りになる。

 しかし、すでに警護棟予算として受け取っていた40億ウォンと予備費を全て使うことを決めたキム前処長らは、警護棟敷地を42億8000万ウォン、李大統領一家が負担しなければならない持分を11億2000万ウォンに調整した。 李大統領一家が本来負担しなければならない9億ウォン余りを国家予算に転嫁したわけだ。

 2011年5月25日このような内容でユ氏と契約書を書いたが、契約以後にも大統領一家に利益を抱かせようとする作業は続いた。 内谷洞土地で相場が最も高い20-17番地の大統領一家持分を283㎡(85.8坪)から330㎡(100坪)に増やした。 代わりに地目が畑であるため相対的に相場が安いシヒョン氏の20-36番地持分50㎡(15坪)は警護処に渡した。 2人はこのように地番別共有持分を調整する内容で6月20日に売買契約書を再作成した。

李明博大統領の夫人キム・ユンオク氏が去る2日午後、大田(テジョン)儒城区(ユソング)のコンベンションセンターで開かれた世界調理士大会開幕式に参加して祝辞を述べた後、大会場を出ようとしている。 大田/ニューシス

■ 名義信託を避けようとした結果‘贈与’自白

 李大統領夫人キム・ユンオク氏は捜査満了前日の13日、特検に送ってきた書面陳述書で‘息子の将来を考えて私邸敷地を息子名義で購入しようとした’と告白した。 警護処関係者たちは特検調査で自分たちが「私邸敷地の名義をイ・シヒョン名義にしよう」と建議したと述べたが、これを額面どおり受け入れにくい理由だ。

 キム・ユンオク氏はまた、書面陳述書で自身のソウル論ヒョン洞の自宅敷地を担保にしイ・シヒョン氏が借り入れた6億ウォンに対して「息子がこれを返済できなければ論ヒョン洞の自宅敷地を売却する方法で返済するつもりだった」と明らかにした。 事実上、6億ウォンを贈与する意図があったことを認めたわけだ。 特検は「普段からシヒョン氏がキム女史から車両購入費、小遣い、生活費などを支援されていた点に照らして、シヒョン氏はキム女史から購入資金を贈与してもらい内谷洞私邸敷地の所有権を取得したと見ることが相当だ」と結論を下した。

 内谷洞土地を買いながら息子の名義を動員した行為が、不動産実名法に違反したことになるので、これについて釈明しようとしたが結果的に贈与の意図があったことを認めることになったわけだ。 特検チームは「キム女史がこのような内容を李大統領と相談したかなどについては書面陳述書には含まれていなかった」と伝えた。

キム・テギュ記者 dokbul@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/560588.html 韓国語原文入力:2012/11/14 20:16
訳J.S(2460字)

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