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内谷洞特検 押収捜索 大統領府の拒否で不発

登録:2012-11-12 20:23 修正:2012-11-13 02:45
大統領府

 李明博大統領一家のソウル内谷洞(ネゴクトン)私邸敷地安値買い入れ疑惑を捜査中のイ・グァンボム特別検事チームが12日午後、大統領府警護処に対する押収捜索を試みたが、大統領府の拒否で失敗に終わった。 特検チームが必要とする資料を提出しなかった大統領府が、押収捜索まで拒否したことにより、大統領府が真実を隠そうとしているという批判を避け難く見える。

 イ・グァンボム特検チームはこの日午後2時頃からソウル通義洞(トンウィドン)の金融監督院研修院で大統領府警護処から‘任意提出’形式で私邸敷地買い入れ関連資料などを一部受け取った。 特検チームは「押収捜索令状に記載された条件により令状を提示し、押収捜索手続きを進めるのに先立って任意提出形式で資料を提出させた」として「提出された資料が充分でないと判断して特検チームは(大統領府警護処に)令状にともなう執行を通知したが、大統領府側が刑事訴訟法の規定により承諾できないと通知した」と明らかにした。

 大統領府が特検の押収捜索を拒否したことにより、特検チームは押収捜索令状を執行できなかった。

 刑事訴訟法110条(軍事上の秘密と押収)は‘軍事上、秘密を要する場所はその責任者の承諾なしには押収または捜索できない’とされている。 また111条(公務上の秘密と押収)は‘公務員または公務員だった者が所持または保管している物に関しては本人またはその該当公務所が職務上の秘密に関することを申告した時には、その所属公務所または当該監督官署の承諾なしには押収できない’とされている。

 だが、2例は共に‘国家の重大な利益を害する場合’を除いては承諾を拒否できないよう規定している。 李大統領一家の私邸敷地買い入れ関連資料を押収することが国家の重大な利益を害することなのかは疑問だ。

 これについて大統領府核心関係者は「特検捜査に十分に協力した。ただし、警護処押収捜索はそこに色々な敏感な施設があり、刑事訴訟法にある通り許諾できなかった」と話した。

 特検チームは李大統領の夫人キム・ユンオク(65)氏に対して‘書面調査’を行った。 イ・チャンフン特別検事補は「キム・ユンオク氏に対して訪問調査や書面調査などの色々な方案を調整して、調査の必要性と令夫人に対する礼遇などを考慮して書面調査を行うことにした」と話した。

 去る5日、特検チームが大統領府警護処に対する押収捜索令状を請求した際、大統領府官邸に対する押収捜索令状を併せて請求した事実も確認された。‘大統領府官邸は押収捜索令状が棄却されたのか’という取材陣の質問に対しイ特別検事補は「そうだ」と短く答えた。 李大統領の息子イ・シヒョン(34)氏らが特検で行った陳述を総合すれば、シヒョン氏は内谷洞私邸敷地買い入れ費用を用意するために伯父のイ・サンウン(79)ダース会長から6億ウォンを‘現金’で借りた。 シヒョン氏はイ会長との間に作成された借用証を大統領府官邸で作ったと明らかにした経緯がある。 特検チームは借用証の作成時期を確認するために借用証原本コンピュータ ファイルを提出してほしいと要求したが、大統領府は「削除されており原本ファイルを探すことはできない」という理由で提出を拒否してきた。

 特検チームが14日で満了する特検捜査期間に対して、一度の延長を要請した中で、大統領府が延長要請を受け入れるかどうかはこの日午後遅くに決定されるものと見られる。

ファン・チュンファ、アン・チャンヒョン記者 sflower@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/560129.html 韓国語原文入力:2012/11/12 17:10
訳J.S(1623字)

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