「シロナガスクジラプロジェクト」と呼ばれた東海深海ガス田事業の推進過程で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が尹錫悦前大統領の任期内の2027年へと追加ボーリングのスケジュールを無理に前倒しし、事業を強行したという韓国監査院の監査結果が発表された。
16日に監査院が公開した「東海深海ガス田事業に関する公益監査請求」の監査結果によると、産業通商資源部(産業部)は当初、2024年末に深海ガス田の最初のボーリングを実施し、2029年までにさらに4本のボーリング孔を掘る計画を立てていたが、2024年9月に産業部からボーリング日程について報告を受けた大統領室は、尹前大統領の任期内の2027年5月までへと日程を前倒しするよう要求していた。
産業部が難色を示すと、大統領室はアン・ドックン産業部長官が尹前大統領に直接報告するよう求めた。アン長官が尹前大統領に「政務的判断が必要だ」と述べつつボーリング日程を報告すると、尹前大統領は「政務的判断は私がする」と述べ、ボーリング日程を再調整して報告するよう指示したという。結局、産業部は大統領の指示に従い、2026年までに4本のボーリング孔を掘削するとする計画を2024年10月に改めて報告した。
深海ガス田事業を発表した尹前大統領による2024年6月の国政ブリーフィングも、産業部が「探査成功の可能性は低い」と報告していたにもかかわらず強行されたことが明らかになった。2024年5月に深海ガス田事業の委託研究の結果を報告した際、産業部は、探査成功の可能性は20%以下で極めて不確実であるとして、宣伝の自制を提案していた。しかし大統領室は国民に発表する方針を決定した。尹前大統領は同年6月3日の国政ブリーフィングで、「浦項の迎日湾沖に、最大140億バレルの石油とガスが埋蔵されている可能性が高いという結果が出た」と発表した。
当時は尹前大統領がその年の4月の総選挙での惨敗、C上等兵事件、(大統領夫人の)キム・ゴンヒ疑惑などで国政支持率が20%台にとどまり、政治的危機に直面していた。当時、野党は尹前大統領が局面を転換するために不確実なシロナガスクジラプロジェクトを発表したとして、「国民に対する詐欺劇」だと反発していた。