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韓国国家安保室「金正恩とトランプ、会う可能性は非常に低い」

登録:2025-10-28 03:06 修正:2025-10-28 10:18
外信記者クラブ懇談会 
「APECを機とした韓米関税交渉の妥結は難しそう」
大統領室国家安保室のオ・ヒョンジュ第3次長が27日、ソウルプレスセンターで行われた外信記者クラブの懇談会で発言している/聯合ニュース

 大統領室国家安保室のオ・ヒョンジュ第3次長は、韓米関税交渉について「関税交渉の進行状況を考えると、今回すぐに妥結するのは難しいのではないかと思う」と述べた。

 オ次長は27日にソウルプレスセンターで行われた外信記者クラブの懇談会で、米国のトランプ大統領が先日、アジア歴訪にたつ際に「(韓米関税交渉は)妥結が目前に迫っている」と語ったことに対する立場を問われ、このように答えた。

 オ次長は「先日、ホワイトハウスがトランプ大統領の日程を発表する際にも、『(李在明大統領と実際に予定されている慶州ではなく)釜山で会う』という話が出てきたではないか」として、「このように、一部若干の誤解がある部分があると思う」と説明した。

 また、「関税交渉が私たちの予想より少しずつ遅れているのは、投資内容の形式、利益の配分構造などで合意に至っていないから」だとして、「特別にアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議を目標にするとか、APECを機とした韓米首脳会談を目標にして交渉してはいない」とも語った。そして「関税交渉の目標は商業性、そして韓国経済の助けになるかにあり、交渉団もそれを貫徹するために努力している」と述べた。

 オ次長のこのような発言は、「国益に反する決定はしない」という大統領室の立場を再確認したもの。李大統領はこれに先立ち、同日午前に公開された米ブルームバーグ通信とのインタビューで、「米国が自国の利益を最大化しようとしていることは理解する。しかし、それが韓国に厄災的な結果をもたらすほどであってはならない」として、「もう少し時間をいただければありがたい」と述べている。

 オ次長はまた、今回のAPEC首脳会談を機としてトランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との「サプライズ会談」が実現する可能性についても、「お二人(トランプ大統領と金正恩委員長)が会う可能性があるという話があるが、その可能性は非常に低い、薄いと思う」との判断を示した。その一方で、「2019年の(板門店での)朝米会談もわずか30時間で実現したという。その30時間以内に必要なものを準備しておこなったもの」だとし、「もし今そのような状況になれば、私たちもその程度の時間内に内部的に準備する力量はある」とも述べた。「李大統領の板門店での合流も準備しているという意味か」と問われると、オ次長は「必ずしも李大統領が出席するということを含んではいない」と答えた。

 そして「推測と期待は区別して扱わなければならない」として、「大統領室の立場としては、非常に可能性が低いとみている」と繰り返した。また「北朝鮮は常に私たちの期待と異なる行動をするため、金委員長が何か考えを変えて米国の提案を受け入れることもありうる」と述べつつも、「ひとまず申し上げたような私の認識は変わらない」と付け加えた。

 また、APEC首脳会議の会場付近で嫌中デモが発生する恐れがあるとの指摘に対しては、「主催国として(嫌中デモは)適当ではないと考えているため、できる限り会議が行われる場所でそのようなことが起きないようにするつもり」だと述べた。同氏はただし、「それが適切に、適法に届け出がなされて警護区域の外で行われるのであれば、そのようなデモが秩序よく行われるようにすることが必要だと考える」と述べた。

シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1225651.html韓国語原文入力:2025-10-27 14:38
訳D.K

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