米国の極右勢力と連帯するための韓国の不正選挙陰謀論者たちの米国進出が進む中、13日(現地時間)に韓国の保守性向の青年団体「トゥルース・フォーラム」が米ワシントンD.C.近くで初の行事を開き、米国内での活動を本格的に開始した。米国リバティ大学のモース・タン教授、ゴードン・チャン弁護士など代表的な不正選挙陰謀論者が演壇に上がり、米国に滞在している極右性向の韓国史講師チョン・ハンギル氏も出席した。彼らは特に、最近起きたセゲロ(世界へ)教会のソン・ヒョンボ担任牧師の拘束と米極右の重要人物のチャーリー・カーク氏の死亡を機に、韓米極右の連帯を促し、相手陣営に対する敵対感を煽った。
同日、米ワシントンD.C.から1時間ほど離れたバージニア州シャンティリーで開かれた第1回ワシントン・トルース・フォーラムの演壇では、陰謀論に基づいた韓国政府に対する露骨な非難が相次いだ。トゥルース・フォーラムのキム・ウング代表は「彼の名前は李在明(イ・ジェミョン)だが、私は彼を『チャイナ・リー』と呼ぶ。彼の浮上が中国の大規模な支援を通じて可能になったことは明らかだからだ」とし、「チャイナ・リー! ストップ・ザ・スティール!(選挙を盗むな)」と叫んだ。出席者300人余りは大声で復唱した。礼拝形式の5時間にわたる行事の間、このような姿が繰り返された。
プロテスタント福音主義を共通項にする両国の極右勢力は、ソン・ヒョンボ牧師の拘束が宗教弾圧だとして、これはドナルド・トランプ米大統領の介入を呼ぶという主張を繰り返した。ソン牧師は尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の弾劾反対集会を主導した「セーブ・コリア」の代表で、8日に事前選挙運動の疑いで拘束された。モース・タン教諭は「李在明政権は政治家だけでなく牧会者まで弾圧している」とし、「トランプ大統領との信頼を崩す行為であり、米国は座視しないだろう」と述べた。
チョン・ハンギル氏は「尊敬するチャーリー・カーク氏は、訪韓して宗教弾圧をトランプ大統領に知らせると言った後、亡くなった。あり得ないことだ」とし、「私もいつ死ぬか分からない。2日前に150万ウォン(約15万8千円)を払って防弾チョッキを購入した」と語った。それと共に「せいぜい罰金程度の事案なのに、拘束に踏み切ったのは宗教弾圧」だとし、「米国が介入せざるを得ない状況を呼ぶだろう」と述べた。
韓米の極右勢力による宗教弾圧主張が次々と展開された同じ時刻、韓国の最大野党「国民の力」の指導部も地球の反対側で同じ声をあげていた。チャン・ドンヒョク代表は14日午前、ソン牧師が担任牧師を務める釜山江西区(プサン・カンソグ)セゲロ教会の礼拝に参加し「(ソン牧師の拘束は)すべての宗教人に対する弾圧」だとし、「2025年に大韓民国で宗教弾圧を防ぐことが私の召命になるとは夢にも思わなかった」と主張した。また「洗礼を受けた神のしもべに対敵した行為は、神が審判するだろう」とも語った。韓国極右が米国にまた別の拠点を構築した日、韓国の最大野党が彼らと同じ側に立ったことを如実に表わしたのだ。韓米極右勢力の拡張の可能性を示す象徴的かつ懸念すべき場面だった。