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韓国警察、尹前大統領の携帯確保…「盗聴防止電話のサーバーを復旧」

登録:2025-05-24 06:42 修正:2025-05-24 07:41
12月3日から11月22日までの通話記録 
「内乱ブラックボックス」の秘話フォン・業務フォン初確保
尹錫悦前大統領が21日、ソウルの「メガボックス東大門」で映画鑑賞を終え、拍手している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領と大統領警護処職員の逮捕状執行阻止の疑いを捜査している警察が、尹前大統領の盗聴防止機能付電話(秘話フォン)や業務用電話など、携帯電話の実物を確保した。これまで警護処と協議を続けてきた秘話フォンのサーバーに対する任意提出の手続きも終わったという。

 警察庁国家捜査本部の非常戒厳特別捜査団(特捜団)は23日、「尹錫悦前大統領などが使用した秘話フォン、業務フォンなどを押収および任意提出を受けて確保した」と述べた。尹前大統領の携帯電話を捜査機関が確保したのは今回が初めて。警察が確保した携帯電話は、内乱事態と逮捕状の執行当時に尹前大統領が使用したと知られているが、警察はこの携帯電話に対するフォレンジックと分析を続ける方針だ。ただし、秘話フォンの場合、パスワード(暗号キー)がなければ内容を確認できないため、この過程が容易ではないものとみられる。

 警察はこれと共に、これまで大統領警護処と任意提出の協議を続けてきた尹前大統領と警護処職員の秘話フォンサーバーの記録も確保した。特捜団は「尹錫悦前大統領、パク・チョンジュン元警護処長およびキム・ソンフン次長などの特殊公務執行妨害などの疑惑に関し、秘話フォンのサーバー記録を任意提出で受け取った」と明らかにした。

大統領室の家宅捜索を試みている警察非常戒厳特別捜査団が16日、ソウル龍山区の大統領室庁舎の出入り口に向かっている=大統領室写真記者団//ハンギョレ新聞社

 本来、秘話フォンのサーバーの内容は2日単位で自動削除されるように設計されているが、警護処との合同フォレンジックを通じて、通話記録やショートメールの受信内訳などほとんどの内容が復旧された状態だというのが特捜団の説明だ。特捜団は「この間、フォレンジックを通じて2日ごとに自動的に削除された12月3日から1月22日までのサーバーの記録をほとんど復旧して確保した」と述べた。ただし、警察が確保した資料の範囲は、すでに裁判が進められている尹前大統領の内乱容疑ではなく、逮捕執行妨害容疑(特殊公務執行妨害など)に限定された。

 警察は内乱事態後、6回にわたり「主な証拠」とみなされるサーバーの家宅捜索令状執行に乗り出したが、警護処に遮られことごとく失敗した。ただ、先月16日の家宅捜索令状の執行当時、警護処から任意提出の形で関連資料を受け取ることにし、提出範囲を協議し、合同フォレンジックなどを続けてきた末、この日秘話フォンのサーバーの内容確保に至った。

 尹前大統領と警護処職員の間の対話と指示内容が含まれていると推定される携帯電話と秘話フォンのサーバーの記録を確保したことで、彼らの逮捕状執行阻止容疑に対する警察の捜査にも拍車がかかる見通しだ。これに先立ち、警察特捜団の関係者は12日、「尹前大統領の調査日程」を尋ねる質問に「任意提出が完了し、提出された資料を分析し確認する手続きが終わってから、必要な捜査を進める予定」だと答えた。

パン・ジュノ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1199003.html韓国語原文入力:2025-05-23 17:48
訳H.J

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