23日、憲法裁判所で行われた尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾裁判の第4回弁論に証人として出席したキム・ヨンヒョン前国防部長官は、非常戒厳の宣布後に「国会から議員を引きずり出せと指示された」という軍司令官の証言を否定し、「(国会)議員ではなく、要員を退出させろ」という趣旨だったと説明した。
キム前長官はこの日の尹大統領側の証人尋問で、「12月4日0時20分ごろ、クァク・チョングン特殊戦司令官に『国会議員が(非常戒厳解除要求決議案を可決できる)150人にならないよう阻止しろ。早く議事堂の扉を開けて入り、議員を連れて出て来い』と言った事実はあるか」と問われ、「ない」と答えた。
さらに尋問で「クァク司令官はキム・ビョンジュ議員のチャンネルに出演して、『議員たちを引きずり出そうとしたんですよね?』とキム議員から誘導質問された」「実際は、証人(キム前長官)はクァク司令官から国会内の状況が混雑しているという報告を受け、死傷者が出る可能性があるという判断のもと、議員ではなく要員を退出させろと言ったのを、キム・ビョンジュ議員が国会議員たちを引きずり出せと改変したのか」と問われた。これに対しキム前長官は「そうだ」と答えた。
クァク前司令官は先月6日、共に民主党のキム・ビョンジュ議員のユーチューブチャンネルに出演し、「前任の長官から国会議事堂の中にいる議員たちを外に連れ出せ(と指示され)、抗命になるとは思ったが、(部下たちに)その任務を負わせなかった」と語っている。