尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾訴追案を発議してほしいという国会の国民同意請願への参加者が3日、100万人を超えた。最大野党「共に民主党」は「200万人、300万人まで参加する可能性がある」とし、与党に対する攻勢を強める一方、請願が付託された国会法制司法委員会でできるすべての措置を動員し「聴聞会に匹敵する対応」で臨む方針だ。
この日午後4時40分基準で、国民同意請願ホームページに掲載された「尹錫悦大統領弾劾訴追案の即刻発議要請に関する請願」に対する同意は102万4200人を記録した。先月20日、K氏が請願を投稿してから3日後に国会所管常任委員会への付託要件(5万人以上同意)を越えたのに続き、13日後に100万人以上の同意を得たのだ。これに先立ち、2020年4月には新型コロナウイルス感染症の拡散と関連し、「中国人入国禁止措置を施行しなかった」として「大統領府国民請願」に文在寅(ムン・ジェイン)大統領の弾劾を求める請願が掲載され、1カ月間で147万人以上の同意を得た。今回の尹大統領弾劾請願は、同意期間(30日)が20日までとまだ残っており、このような速度なら、全体の同意は以前の記録を超える可能性が高い。
同請願は尹大統領の弾劾事由として、(海兵隊員)C上等兵殉職事件捜査への外圧▽(夫人のキム・ゴンヒ女史の)ブランドバッグ受け取りとドイツモーターズ株価操作や(キム・ゴンヒ女史の親族の)ソウル~楊平高速道路路線操作疑惑など、5つを挙げた。これに対し大統領室は2日、「明白な違法事項がない限り、弾劾は不可能」という立場を示した。民主党のパク・チャンデ党代表職務代行兼院内代表は同日、党議員総会で大統領室のこのような立場について「あきれるほどのんきな発言」だと批判した。それと共に「請願同意100万人突破で表出された国民の怒りを真剣に受け止めず、無視し続けるならば、与党『国民の力』は国民の力によって追い出されるだろう」と述べた。
弾劾請願は同意期間が終わる20日以後、法司委全体会議で請願審査小委員会に付託するかどうかを決める。法司委員長(チョン・チョンレ)を含めて野党が11人、与党が7人であるため、請願審査小委に付託される可能性はある。請願審査小委で付託が決まれば、再び法司委の全体会議で本会議への付議について議論することになる。
民主党はひとまず請願審査小委で法的に可能なすべてのことを進める計画だ。国会法の下位法令である国会請願審査規則に規定された会期制限のない活動、現地派遣を通じた事実確認と資料収集、請願者や利害関係者の陳述聴取など、小委の権限を100%活用するということだ。民主党のカン・ユジョン院内報道担当は「審査過程で必要ならば聴聞会を開くこともありうる」と述べた。
5人で構成された小委は、委員長(キム・ヨンミン)をはじめ計4人(キム・スンウォン、パク・チウォン、ソ・ヨンギョ)が民主党議員で、1人が国民の力(ユ・サンボム)所属であるため、民主党に絶対的に有利な状況だ。民主党の法司委関係者は「大統領室関係者を含め、誰でも呼んで質問しうる」とし、「全体会議と違って発言時間の制限もなく、関連事案をさらに深く調査できる」と語った。また別の関係者は「いま弾劾を進めなくても、国会法による手続きを忠実に履行するだけで、尹大統領の失政を明らかにするには十分だ」と話した。