韓国政府は、韓国型次世代戦闘機KF21「ポラメ」(はやぶさ)の開発分担金を1兆6千億ウォン(約1800億円)から6千億ウォン(約680億円)に減らしてほしいというインドネシアの要求を受け入れるものとみられる。防衛事業庁は国防部と企画財政部など関連省庁との協議を経て、早ければ今月末に防衛事業推進委員会会議で最終結論を出す予定だ。
防衛事業庁は8日「システム開発の期限と戦力化が差し迫っている中、インドネシア側の分担金未納が続いた場合、開発日程に影響を及ぼしかねず、分担金に関する意思決定に遅れが生じればKF21の実戦配備にも影響が予想される」として、このように明らかにした。分担金が3分の1ほどに減ったことに伴い、インドネシアに移転する予定の技術も略式になる見通しだ。防衛事業庁はKF21試作機の提供も「原点から見直す」と述べた。
KF21事業は、2015年から2026年まで韓国とインドネシアが韓国型戦闘機を共同開発する事業で、全体事業費8兆1千億ウォン(約9200億円)のうち約20%にあたる1兆6千億ウォンをインドネシアが負担し、技術移転を受けることになっていた。ところが、インドネシアは分担金の納付を遅らせ続けた末、先日、韓国政府に2026年の完納を条件に6千億ウォンを支払うことを提案した。
インドネシアがすでに技術を得たうえで分担金の削減を要求したのではないかという指摘に、防衛事業庁は「技術流出事件と分担金は全く異なる問題」だとして一線を画した。KF21の製作会社である韓国航空宇宙産業に派遣されたインドネシアの技術スタッフは今年2月、開発関連資料を持ち出そうとして摘発された。
韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ事務局長は「インドネシアが分担金を支払わない以上、事業に参加させるべきではなかった」とし、「ずさんな事業管理を行った関連者に責任を問うべきだ」と指摘した。