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北朝鮮が発射した弾道ミサイル…固体燃料式の「極超音速ミサイル」か

登録:2024-04-03 06:14 修正:2024-04-03 08:48
極超音速ミサイル、「平壌からソウルまで1分」追尾は容易ではない 
固体燃料は機密性高く迅速に発射できるため、事前の探知と迎撃が難しい
北朝鮮が東海上に弾道ミサイルを発射した2日午前、ソウル駅の待合室で市民が関連ニュースを見ている/聯合ニュース

 韓国軍の合同参謀本部(合参)は2日、「同日午前6時53分ごろ、平壌(ピョンヤン)一帯から東海上に中距離級弾道ミサイルと推定される飛翔体1発が発射されたことを把握した」とし、「北朝鮮のミサイルは約600キロメートル飛行後、東海上に弾着した」と明らかにした。NHKは日本の防衛省の発表として、北朝鮮ミサイルの最高高度は100キロメートル、飛行距離は650キロメートル以上で、日本の排他的経済水域(EEZ)の外側に落下したものと推定されると報じた。

 韓国軍当局は、北朝鮮が固体燃料式の極超音速ミサイルの発射実験を行ったと推定。合参のイ・ソンジュン公報室長は定例会見で、「(今回のミサイルは)今年1月に発射した極超音速ミサイルと同じ点もあり、違う点も一部ある。今年3月に北朝鮮が公開報道した固体燃料の地上実験と関連があるとみている」と述べた。北朝鮮は今年1月、極超音速機動型操縦戦闘部(弾頭)を装着した固体燃料式の中長距離弾道ミサイルの発射実験を行ったのに続き、先月20日、新型中長距離極超音速ミサイルに使用する多段階固体燃料エンジンの地上噴出実験を実施した。極超音速ミサイルは不規則に飛行し、追尾と迎撃が難しい兵器。固体燃料式は機密性が高く、迅速に発射できるため、事前の探知と迎撃がさらに難しい。

 韓米日は同日、米国のB-52H戦略爆撃機が展開されたなか、済州(チェジュ)東南側の韓日間防空識別圏(ADIZ)が重なる区域一帯で、3カ国の戦闘機が参加した空中訓練を実施した。国防部は、今回の訓練が高まる北朝鮮の核・ミサイルによる脅威に対する抑制・対応能力を向上させるためのものだと説明した。

 一方、韓国政府は同日、朝ロ間軍需物資の運送に関わったロシア船舶2隻と、北朝鮮の国外労働者送出に関与したロシア機関2カ所、個人2人を3日付で対北朝鮮独自制裁対象に指定したと発表した。今回のように政府がロシア国籍者と機関だけを単独で制裁すると発表したのは初めて。ロシアが先月28日、国連の対北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの任期延長案に反対票を投じたことへの対応とみられる。

クォン・ヒョクチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1134939.html韓国語原文入力:2024-04-02 21:01
訳H.J

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