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金正恩委員長「海軍の核武装は切迫した課題」…SLCM視察後、原子力潜水艦事業点検

登録:2024-01-30 06:43 修正:2024-01-30 08:25
北朝鮮の金正恩国務委員長が28日午前、新たに開発された潜水艦発射戦略巡航ミサイル「プルファサル(火矢)3-31型」の発射実験を現地指導したと、朝鮮中央テレビが29日付で報道した/朝鮮中央テレビ・聯合ニュース

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長が28日、新たに開発された「潜水艦発射戦略巡航ミサイル」(SLCM)の「プルファサル(火矢)3-31型」の発射実験を現地指導した。北朝鮮官営の「労働新聞」が29日付で報じた。北朝鮮は24日に「プルファサル3-31型」の初の発射実験を行った際は、平壌(ピョンヤン)近くの陸地から発射したが、4日後に海でも同じミサイルを発射したと発表したのだ。核兵器発射手段の多様化による核抑止生存力を誇示したものとみられる。

 「労働新聞」は「巡航ミサイルは7421秒、7445秒間東海(トンヘ)上空を飛行し、島の目標を命中打撃した」とし、「金正恩同志が実験結果に大きな満足を示した」と報じた。飛行時間約124分を巡航ミサイルの平均速度と推定すると、飛行距離は約2000キロメートル前後で、在日米軍基地も射程に入る。同紙は、ミサイルを発射した潜水艦の名前、ミサイルの飛行距離などは明らかにしなかった。北朝鮮メディアに公開された写真には、斜めの角度で噴き上がるミサイルと海上の煙が見えるだけで、ミサイルが潜水艦から発射されたのか、水上や水中のバージ船から発射されたのかも明確でない。

 北朝鮮はすでに開発した破壊力の大きい「潜水艦発射弾道ミサイル」(SLBM)に続き、精密打撃が可能な潜水艦発射巡航ミサイルまで開発しており、軍事的脅威が大きくなったと韓国軍当局はみている。ただし、イ・ソンジュン合同参謀本部広報室長は同日の定例メディアブリーフィングで、「同じミサイルもどこから発射するかによってかなりの技術的補完や発展が必要だ」とし、「だが、こんなに短い期間(4日)で発射プラットフォームを(陸上から海上に)変えたというのは、誇張された可能性とも関係があるだろう」と述べた。潜水艦から発射された可能性が低いということだ。

 金正恩委員長は「海軍の核武装化は切迫した時代的課題であり、国家核戦略武力建設の中核的要求だ」と述べた。「労働新聞」は、金委員長が「この日(28日)、原子力潜水艦建造事業を具体的に了解(点検)した」とし、「原子力潜水艦とその他の新型艦船建造事業に関する問題を協議し、これらの部門が遂行する当面の課題と国家的対策案を明らかにした」と報じた。北朝鮮は2021年から国防力建設5大事業の一つとして「原子力潜水艦と水中発射核戦略兵器の保有」を進めてきた。

イ・ジェフン先任記者、クォン・ヒョクチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1126401.html韓国語原文入力: 2024-01-29 20:23
訳H.J

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