クーパンに投資した米国の企業2社が22日(現地時間)、米通商代表部(USTR)に「韓国政府がクーパンに対して不合理で差別的な待遇をしている」として、韓国商品に対する関税賦課などの措置を取ることを要請する請願書を提出した。これと共に韓国政府側には「クーパンに対する差別が韓米自由貿易協定(FTA)に違反したため、国際投資紛争解決制度(ISDS)の仲裁手続きに着手する意向がある」という内容の意向書を発送した。彼らは、李在明(イ・ジェミョン)大統領と与党「共に民主党」が中国の大企業と緊密な関係を維持しているなどの根拠のない主張まで繰り広げた。韓国政府は今後あるかもしれない米国政府との紛争や国際訴訟に堂々と臨む一方、クーパンの複数の違法疑惑に対する調査もさらに断固として進めなければならない。
15億ドル以上の規模のク―パン株を保有していると明らかにした投資会社「グリーンオークス」と「アルティメーター」はこの日公開した請願書で、「2025年11月に発生した限られた範囲のデータ侵害事件(情報流出)が、韓国政府による全面的な攻撃の口実として悪用されている」としたうえで、「このような対応は類似した事件で韓国企業および中国系企業を対象に取られた措置に比べ、著しく行き過ぎたものであり、国籍による差別的措置」だと主張した。両社はこれに伴い、USTRに貿易法301条に基づいて米国に輸入される韓国製商品に対する関税賦課、米国内の韓国サービスに対する制限などの貿易救済措置を取ることを求めた。
両社は李在明大統領と韓国法務部を受取人として送った意向書でも、3300万件に及ぶク―パンのアカウント流出事故について、実際の流出件数は3000件にすぎないという主張を繰り返した後、韓国政府が被害規模を故意に膨らませ、これを口実にこの事故と関係のない公正取引委員会、金融監督院、雇用労働部、国税庁などまで乗り出し、クーパンに圧力を加えていると主張した。その上で韓国政府がクーパンに対する「差別」をやめなければ数十億ドルの損害賠償を請求する方針を示した。
しかし、個人情報流出事故の実際の被害規模については、現在政府レベルの調査が進められており、3000件というのはクーパンの一方的な主張に過ぎない。また、複数の省庁がクーパンに対する調査を行っているのは事実だが、これはクーパンに対して違法派遣やブラックリスト作成などの労働関係法違反、不当な内部取引や入店業者のデータの不当活用などの公正取引法違反といった複数の疑惑が提起されたことに伴う正当な措置だ。
しかも、彼らはこの意向書で何の具体的な根拠提示もなしに「民主党と李大統領が緊密な関係を維持している中国の大手企業からク―パンが市場シェアを奪い始めたことを受け、韓国政府は行政権力を武器にしてクーパンの営業を妨害し始めた」という主張を展開した。また、李大統領と民主党に対し「反米・親中」傾向だというイデオロギー論まで提起した。中国に敵対的な米政府と議会を刺激し、自分たちに有利な構図を作るための悪意あるフレームと言える。
米政府が両社の請願に応じるかどうか、両社が実際に国際投資紛争解決手続きに踏み切るかどうかは、まだ流動的だ。韓国法務部と通商当局は、今後起こりうるあらゆるケースに徹底的に備えなければならない。また、現在クーパンの不法疑惑に対して調査を進めている多くの機関は、彼らに口実を与えないよう、冷静に実定法に基づいて調査と処罰などの手続きを踏んでいく必要がある。