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韓国新外相「歴代大統領、北京6回訪問…今度は習主席が来韓する番」

登録:2024-01-13 06:04 修正:2024-01-13 07:53
外相就任後初の記者会見
チョ・テヨル新外交部長官が12日午前、ソウル鍾路区の政府ソウル庁舎で開かれた就任式で就任のあいさつをしている/聯合ニュース

 韓国のチョ・テヨル新外交部長官は北朝鮮の相次ぐ武力示威について、「韓米日を仲違いさせ、信頼関係にヒビを入れることを目指している、というのが個人的な考えだ」と述べた。

 チョ長官は12日、政府ソウル庁舎別館で就任後初の記者会見を開き「色々な戦略的な計算があるだろうが、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後、韓米日の拡大抑止力が高まり、北朝鮮に対する抑止力を強化する韓国の具体的な取り組みが可視化したことで、不安を覚えたものとみられる」とし、このように語った。最近、北朝鮮は西海(ソヘ)で海岸砲射撃を行う一方、日本の岸田文雄首相には「閣下」という尊称を使い、「遺族と被害者に深い同情とお見舞いの意を表明する」と述べた。これについて、北朝鮮が日本との関係を改善し、韓米日の連携に亀裂を生じさせようとしているという分析が示されている。

 チョ長官は、韓米の拡大抑止を通じて北朝鮮による脅威を根本的に封じ込めることが、いずれもが破局へと突き進む「チキンゲーム」の様相を帯びているという批判に対し、「(何もせず)じっとしていれば私たちの安全保障が確保できるのか」と反論した。また「挑発については、明確に原則を持って厳正かつ断固とした対応を取ってこそ、均衡が生まれるのであって、またそれによって国民が安心できるようになる側面がある」とし、「コインの裏表のようなものだ。チキンゲームへと突き進んでいるように見える側面があるかもしれないが、じっとしていて何の対応もしなかった時の不安の方が大きいと思う」と付け加えた。

 日本の強制徴用問題の解決策については「尹錫悦政権が昨年3月に出した『第三者弁済』がほとんど唯一の解決法」だとし、人事聴聞会の過程で示した答弁を繰り返した。「韓日関係の改善の流れに乗って、日本の民間企業も同じ船に乗ったつもりで問題を解決していく取り組みに参加してもらいたいと思っている」とも述べた。

 チョ長官は、韓中関係が悪化したことについては、「韓中関係の本質的な障害要素(という)よりは、対外的な地政学的環境が難しくなる側面の方が強い」としながらも、「それよりももっと深刻なのは、両国国民の互いに対する感情と認識がここ数年間で非常に悪化しており、あまり改善する兆しが見えないことだと思う」と述べた。

 中国の習近平国家主席の訪韓の可能性については「(韓国の歴代)大統領が北京に行ったのは6回だが、習主席の訪韓は1回しかなかった。(その流れからすると)今度は習主席が来韓するのが適切な順序ではないかと思う」と述べた。

 これに先立ち、チョ長官は同日の就任式で、経済・安全保障を融合させる外交力の強化▽主要7カ国(G7)プラス候補国の地位の向上▽国民を安心させ、暮らしを重視する外交、の3つに焦点を合わせ、外交力を再整備すると明らかにした。最近、若い外交官が外交部を離れていっていることについては、「最近、若い職員の依願退職の事例が増えていると聞いた。長官として残念に思う」とし、組織文化を変えることに大きな関心を傾けると約束した。

シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1124148.html韓国語原文入力:2024-01-12 16:13
訳H.J

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