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韓国最大野党代表襲撃…過去の政治家襲撃事件の事例をみると

登録:2024-01-03 00:04 修正:2024-01-03 07:41
野党代表時代の朴槿恵元大統領、地方選挙を控えて 
与党代表時代のソン・ヨンギル前代表、大統領選挙2日前に襲撃される
2006年5月20日、ハンナラ党の朴槿恵代表が遊説中に襲撃される場面/聯合ニュース

 韓国の第一野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表が2日、釜山(プサン)訪問で襲撃されたことと関連し、過去の似たような事例が注目されている。過去にも主要政治家が選挙前に不審者に襲われるなど、政治テロ事件があった。イ代表が凶器で首を攻撃されたことをめぐり、2006年5月20日に起きた朴槿恵(パク・クネ)元大統領に対する「カッターナイフ襲撃」が思い出されるという反応が多い。

 当時、野党第一党の「ハンナラ党」代表だった朴槿恵氏は、地方選挙に向けソウル市長に立候補したオ・セフン候補がソウル新村(シンチョン)で開いた遊説現場で、支持演説をするために壇上に上がったところ、50代男性のJ氏から襲撃された。J容疑者は朴氏に握手を求めながら隠していた文具用のカッターナイフを朴氏の顔に向かって振り回した。朴氏は右頬に11センチにわたる切り傷を負い、約60針を縫った。

 地方選挙の11日前に起きた同事件によって、野党に劣勢だった選挙情勢が変わったとみられている。朴氏は入院の最中に世論調査結果の報告を受け、「大田はどうですか?」と尋ねたという。朴氏は退院直後に大田に向かい、選挙支援に乗り出した。

2022年3月7日、共に民主党のソン・ヨンギル代表が襲撃される直前の姿=ユーチューブチャンネル「銅雀人、パク・チャンホ」提供/聯合ニュース

 最近では、ソン・ヨンギル前民主党代表の事例があった。ソン前代表は大統領選挙を2日後に控えた2022年3月7日、イ・ジェミョン候補のためにソウル新村で開かれた支援遊説の途中、ユーチューバーのP氏が振り回した鈍器に頭を打たれた。

 凶器や鈍器レベルではないが、卵を投げるなどのテロはこれまで頻繁に起きてきた。大統領選候補時代、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領(2002年)、李明博(イ・ミョンバク)元大統領(2007年)いずれも卵を投げられた。

 軍部政権時代には野党政治家の命を脅かすほどの事件もあった。金泳三(キム・ヨンサム)元大統領は、新民主党院内総務だった1969年6月、自宅付近を車で走っていた途中、待ち伏せしていた不審者たちに硝酸を撒かれるテロを受けた。硝酸によって車窓は溶けたが、幸い金元大統領に大きなけがはなかった。犯人は捕まっていない。1973年8月には、日本で民主化活動をしていた金大中(キム・デジュン)元大統領が、東京で中央情報部の要員に拉致された後、殺害されそうになったが、5日後に解放された。

イ・ウヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1122697.html韓国語原文入力:2024-01-02 20:55
訳H.J

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