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韓国の開業専門医、稼ぎは労働者平均の6.8倍…格差はOECDで最大

登録:2023-11-13 00:38 修正:2023-11-13 06:39
OECD報告書「一目で見る保健医療統計2023」
ゲッティイメージバンク//ハンギョレ新聞社

 韓国の医師の年俸は労働者の平均賃金の6.8倍で、経済協力開発機構(OECD)加盟国中、その格差が最大だった。

 OECDが最近公開した報告書「一目で見る保健医療2023」を12日に確認したところ、韓国の開業専門医の年俸は労働者平均の6.8倍にのぼった。医院や病院に所属して月給を受け取っている勤務専門医の年俸は全体の平均の4.4倍だった。この格差は、比較可能な資料があるOECD加盟33カ国中、最大だ。

 ただし一般医(General Practitioner)の場合は、開業医の年俸は全体平均の3倍、勤務医は2.1倍だった。これは韓国以外のOECD加盟国の一般医と労働者平均との格差と似たような水準だ。

 一方、医師数はOECD平均より少ない。人口1千人当たりの医師数は韓国が2.6人で、OECD平均の3.7人に大きく水をあけられていた。2021年時点での医学部卒業生数も人口10万人当たり7.3人に過ぎず、OECD加盟国の中で下から3番目だった。加盟国平均は14.2人。

OECD加盟国の医師の年俸が労働者の平均賃金の何倍かを示したグラフ(2021年時点)。左が一般医、右が専門医。濃い緑が勤務医、薄い緑が開業医。黄色く塗ってあるのが韓国=OECD報告書より//ハンギョレ新聞社

 医師の数が不足しているにもかかわらず、診療需要は高いため、医師1人当たりの業務負担も重い。2021年に韓国人は平均15.7回、医師に対面診療を受けていた。これはOECD加盟国で最多。加盟国の平均は5回に過ぎない。人口1千人当たりの病床数は、韓国は12.8床でOECD平均の4.3床をはるかに超えており、平均入院日数も18.5日でOECD加盟国の中で最長だった。その結果、1年に1人の医師が対面診療する患者の数は韓国が平均6113人で、OECD加盟国で最多だった。これはOECD平均の1788人の3倍を超えており、韓国に次いで1人の医師が診療する患者数の多い日本(4288人)を大きく上回った。

 一方、韓国は医師総数に女性医師が占める割合も、OECD加盟国の中で最低水準だった。2021年時点での韓国の女性医師の割合は25%で、23%を記録した日本よりは高かったものの、OECD平均の50%の半分にも満たなかった。

ナム・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1115942.html韓国語原文入力:2023-11-12 15:53
訳D.K

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