10月2日正午ごろ、京畿道の議政府(ウィジョンブ)警察署に「招かれざる客」が訪ねてきた。警察署の裏門から入ってきて駐車場をはばかることなく闊歩(かっぽ)した体重100キロの巨体は、まさに野生のイノシシ。このイノシシは制圧に当たった警察官たちに飛びかかり、一時は警察署の建物の1階に飛び込んだ。
現場に出動した消防隊員が麻酔銃でイノシシを捕えようとしたものの、興奮してあちこち走り回るイノシシに照準を定めるのは難しく、失敗した。約30分あまり暴れ回っていたイノシシが大通りに脱出しようとしたことから、結局は警察官たちが銃を取り、実弾5発を撃ち込んでイノシシを射殺した。
秋となり、住宅街をはじめ都心にイノシシが出没するケースが増えている。イノシシは繁殖期で活動が活発になる9月~11月に山から頻繁に下りてくる。4日の大邱(テグ)都心では一日の間に3頭のイノシシがそれぞれ異なる場所から出没した。5日には慶尚北道清道郡(チョンドグン)の住宅の庭にイノシシが侵入して住民を攻撃し、その後、山に逃げた。
イノシシに突然出くわしたら
まずイノシシは、繁殖期にはより乱暴になる傾向がある。驚きのあまり走って逃げたり叫んだりすると、イノシシが驚いて攻撃してくる可能性がある。イノシシと見つめ合っている場合は、動かず落ち着いてイノシシの目をまっすぐ見つめ、視野からゆっくり離れて近くの木、岩などの後ろに身を隠す。
背中を見せて逃げてはいけない。野生動物は直感的に相手が怖がっていると判断し、攻撃してくるケースが多いからだ。イノシシを遠くで見かけた時も、イノシシに気付かれないように静かに後ずさり、安全な場所に逃げるのがよい。