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韓日「汚染水」首脳会談について韓国野党「国民の要求を無視…屈辱的」

登録:2023-07-14 05:45 修正:2023-07-14 07:52
与党は「問題解決のターニングポイント」
国民の力のユン・ジェオク院内代表が13日午前、国会で行われた最高委員会議に出席している/聯合ニュース

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が12日(現地時間)に日本の岸田文雄首相と会談し、福島第一原発の汚染水放出を事実上認めるとの立場を表明したことについて、野党は「大統領は国民の要求を無視した」と批判した。与党は「尹大統領はからまった問題の糸を解くターニングポイントを作った」と評価した。

 与党「国民の力」のユン・ジェオク院内代表は13日午前、国会で行われた最高委員会議で「尹大統領は岸田首相との首脳会談を通じて、福島第一原発の汚染水放出に関するからまった問題の糸を解くなど、重要なターニングポイントを作った」と述べた。そして「(尹大統領は)国民の安全のために必要な要求を堂々と行った」、「(岸田首相は)尹大統領の要請を事実上すべて受け入れた」と付け加えた。

 尹大統領は前日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が行われたリトアニアで岸田首相と会い、放出の全過程が計画通り履行されるかどうかモニタリング情報を韓国とリアルタイムで共有すること▽放出の点検過程に韓国の専門家がかかわれるようにすること▽放射性物質の濃度が基準値を超過した場合は直ちに放出を中止し、その事実を韓国に知らせることを要請した。これに対して岸田首相は「日本の首相として海洋放出の安全性に万全を期し、日本および韓国の国民の健康と環境に悪影響を及ぼす放出はしない」と答えたという。

 ユン院内代表は、汚染水の放出に抗議するために先日訪日した野党議員については「意味ある生産的外交ではなく、国際的に恥をさらした完全なる失敗外交」だとし「来年の総選挙のために反日感情を刺激し、反日売りに熱狂する熱烈な支持者にアピールする総選挙の宣伝用写真でも撮ってこようというものにみえる」と述べた。

共に民主党のパク・クァンオン院内代表が13日午前、ソウル汝矣島の国会で行われた政策議員総会で発言している/聯合ニュース

 野党は韓日首脳会談で両首脳が汚染水放出を既定事実化したことについて「あらゆる権限を総動員して汚染水の海洋投棄を阻止する」との意を明らかにした。野党「共に民主党」のパク・クァンオン院内代表は、この日の議員総会で「尹大統領は最後まで国民の要求を無視した」、「まだ機会はある。(尹大統領は)圧倒的な国民的反対をてことして、国民の意思を明確に日本政府に表明してほしい」と述べた。続けて「帰国後すぐに会談の内容を公開したうえで対策を政府内で協議し、国民の要求と野党の要求を受け入れてほしい」とした。そして「民主党は国会のあらゆる権限を総動員して汚染水海洋投棄を阻止するとともに、代案を見出すために最善を尽くす」と述べた。

 汚染水放出に反対してソウル鍾路区(チョンノグ)の在韓日本大使館前で18日間にわたって断食座り込みを続けている正義党のイ・ジョンミ代表も、この日の同党の常務執行委員の会議で「一抹の期待が完全に裏切られた」とし、「少なくとも大統領の口から『抜け落ちた評価を行うまでは汚染水投棄を暫定的に保留すべきだ』という要請がなされるべきだった」と指摘した。続けて「非常に屈辱的で情けない」、「大統領は『盗人を見て縄をなう』のではなく、直ちに放出計画の暫定保留を要求すべきだ」と述べた。

シン・ミンジョン、オム・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1099941.html韓国語原文入力:2023-07-13 11:48
訳D.K

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