与党「国民の力」と野党第一棟「共に民主党」は8日、中央選挙管理委員会の高位職者の「子女特恵採用疑惑」と、北朝鮮発の選管ハッキング疑惑に関する国政調査を実施することで合意した。両党は、福島第一原子力発電所の汚染水についての聴聞会を開催することでも合意した。
国民の力のイ・ヤンス院内首席副代表と民主党のソン・ギホン院内首席副代表はこの日、国会で記者会見を行い、「選管の人事不正、北朝鮮ハッキング疑惑隠蔽の真相究明と再発防止に向けた国政調査を実施することで合意した」と述べた。イ院内首席副代表は「選管の全体的な部分に対して、範囲の制限なしにすべてを明らかにしたいという思いはあったが、採用不正が最も大きく台頭し、ハッキングもかなり大きな問題だったため、二つの問題に対して国政調査をすることで合意した」と語った。
選管に対する国政調査は、早ければ6月末ごろに始まる見通しだ。イ副代表は「国政調査（の期間）は普通30日、長ければ60日ほど。30日ほどやって、さらに必要ならば本会議の承認を受けて延長するのが慣例だが、そのくらいなら適切ではないかと思う」とし「21日に（国会本会議で）国政調査計画書が採択されれば、6月末には国政調査特別委員会が稼動するのではないかと思う」と語った。両党はまた、今年夏に予想される日本政府による福島第一原発の汚染水放出について、国会に福島第一原発汚染水検証特委を設置して聴聞会を行うことでも合意した。選管委国政調査特委は国民の力が、福島第一原発汚染水検証特委は民主党がそれぞれ委員長を務める。
国民の力は、国政調査の範囲に北朝鮮の選管ハッキングと選管に対する国家情報院（国情院）の保安点検拒否疑惑を含めるべきだと主張してきた。いっぽう、民主党は特恵採用疑惑に集中しようとしたため、両党は綱引きを繰り広げてきた。この日の協議で民主党は国民の力に国政調査の範囲で譲歩し、国民の力は福島第一原発特別委員会の設置と聴聞会の開催という民主党の主張を受け入れた。ただし、聴聞会の対象については対立の素地がある。イ副代表は、「聴聞会の対象は福島第一原発汚染水現場視察団か」と記者団に問われ、「予断はしがたい。（対象まで）いちいちすべて合意したわけではない」と述べた。
訳D.K
