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韓国与党院内代表「NATO式核共有は強力な選択肢」…朝鮮半島が核対決の舞台に?

登録:2023-03-29 03:04 修正:2023-03-29 12:11
国民の力のチュ・ホヨン院内代表が28日午前、ソウル汝矣島の国会で行われた院内対策会議で発言している/聯合ニュース

 韓国与党「国民の力」のチュ・ホヨン院内代表は28日、「北大西洋条約機構(NATO)式の『核共有』を強力な選択肢として考慮すべきだ」と述べた。

 チュ院内代表はこの日、国会で行われた院内対策会議で「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の(4月の)米国国賓訪問を控え、北朝鮮の核ミサイル挑発に対抗して、戦術核の再配備に続きNATO式の核共有策も論議されているという」とし「NATO式核共有は北朝鮮の核保有を認めることになるため、まだ可能性は高くないが、(北朝鮮が)7回目の核実験を強行すれば、この案も一つの強力な選択肢として考慮されるべきだろう」と述べた。

 NATO式核共有とは、米国がNATO加盟国に自国の戦術核兵器を配備するというもの。NATO式核共有は事実上、韓国の「朝鮮半島非核化の放棄」であり、韓国が北朝鮮に非核化を要求する根拠がなくなるという限界を抱えている。このような問題は、尹錫悦大統領も先に言及している。尹大統領は2021年9月の国民の力の大統領予備選討論会で、ホン・ジュンピョ候補(現大邱市長)がNATO式核共有を主張したことに対し、「北朝鮮の核保有を既成事実化してしまうため、非核化外交交渉は放棄することになる」と述べている。

 また、韓国が国土に核兵器を抱え込むことになるだけという危険性を受け入れる可能性が高い。米国は核兵器の所有権、統制権、使用権を同盟国と共有していないからだ。NATO式核共有体制は核の運営計画、意思決定、核兵器の運搬過程にのみ同盟国間の協議を保証する制度的装置だ。

 朝鮮半島が核対決の舞台になるのではないかとの懸念の声もあがっている。キム・ジュンヒョン元国立外交院長は「朝鮮半島で朝中ロと米国の核兵器競争が繰り広げられることになるだろう」と述べた。

シン・ヒョンチョル、オ・ヨンソ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1085565.html韓国語原文入力:2023-03-28 19:04
訳D.K

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