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北朝鮮、済州南方での米空母の展開に東海へのミサイル発射で対抗

登録:2023-03-28 06:21 修正:2023-03-28 07:56
韓国と米海軍艦艇が27日、済州南の公海上で合同合作戦遂行能力と相互運用性強化に向けた合同海上訓練を実施している。左から米軍のイージス艦「ウェイン・E・マイヤー」、空母の「ニミッツ」、韓国軍のイージス艦「世宗大王」、米軍のイージス艦「ディケーター」=海軍提供//ハンギョレ新聞社

 韓国の合同参謀本部は27日、北朝鮮が東海(トンヘ)上に短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表した。今月21~23日に核魚雷(核無人水中攻撃艇)実験を行ってから4日後に行われた武力示威だ。同日、韓国と米国は済州(チェジュ)南方の公海上で、米空母「ニミッツ」が参加した中、海上訓練を行った。

 合同参謀本部は「同日午前7時47分頃から午前8時頃まで黄海北道中和(チュンファ)一帯から東海上に短距離弾道ミサイル2発を発射したことを把握した。北朝鮮の弾道ミサイルはそれぞれ370キロメートルを飛行後、東海上に弾着した」と説明した。

 今月に入って北朝鮮は韓米合同演習「フリーダムシールド(FS・自由の盾)」に対抗し、弾道ミサイルや巡航ミサイルなどを発射し続けている。北朝鮮官営の「労働新聞」は同日付で、「大陸間弾道ミサイル『火星砲17型』発射のニュースに当惑した敵を再び戦慄させた核反撃仮想総合戦術訓練、それから数日後には新しい水中攻撃型兵器体系と戦略巡航ミサイルが、文字通り敵の牙城に恐怖の津波を起こした」と報じた。また「国と民族の偉大性は決して領土の大きさや人口数で決まるものではなく、領導者の偉大さにかかっている」としたうえで、「主体の強国に対する人民の誇りと自負は、すなわち(金正恩)総書記同志に仕える栄光と幸福」だと主張した。

 合同参謀本部は、北朝鮮の核無人水中攻撃艇について「韓米の分析と専門家の意見を総合した結果、(北朝鮮の)主張が誇張された可能性が高いとみている」と述べた。さらに「北朝鮮が無人潜水艇を開発している動向はあったが、まだ初期段階にあると判断している」と付け加えた。

 コンピューターシミュレーション基盤の指揮所演習「フリーダムシールド」は23日に終わったが、韓国と米国は来月初めまで米空母の朝鮮半島展開、師団級合同上陸訓練(双龍訓練)などを続ける予定だ。

 韓国国防部は28日午前、韓米同盟70周年を記念して両国友好協力増進と合同防衛態勢の強化のために、空母「ニミッツ」など米国第11空母打撃群が釜山(プサン)の作戦基地に入港すると発表した。入港に先立ち、米第11空母打撃群は27日、済州南方の公海上で韓国海軍イージス駆逐艦の「世宗大王」、駆逐艦の「崔英」とともに空母護送訓練や防空戦などの合同海上訓練を行った。米第11空母打撃群は、空母「ニミッツ」、イージス巡洋艦の「バンカー・ヒル」、イージス駆逐艦の「ウェイン・E・マイヤー」と「ディケーター」で構成されている。

 米空母の訪韓は、昨年9月22日の「ロナルド・レーガン」以来6カ月ぶり。今回の訪韓は、昨年11月の第54回韓米定例安全保障会議と1月31日の韓米国防相会談などを通じて両国が合意した「米国戦略資産の適時かつ調整された形の展開」と「拡大抑止のコミットメントの行動化」を履行するためだと国防部が説明した。

クォン・ヒョクチョル、シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1085389.html韓国語原文入力:023-03-27 21:02
訳H.J

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