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岸田首相、国会で「尹大統領と諸懸案を論議」との趣旨で答弁

登録:2023-03-24 09:18 修正:2023-03-24 11:36
「適切にマネージ、順次取り組みで一致」 
「誠意ある呼応」についての言及は皆無
岸田文雄首相=首相官邸ホームページ//ハンギョレ新聞社

 岸田文雄首相は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領との首脳会談で両国間の諸懸案について「順次取り組んでいきたいということで一致した」と明らかにした。また、韓日関係改善のために「それぞれの国民の世論と理解が重要だ」としながらも、強制動員被害者問題に対しては何の言及もなかった。

 岸田首相は23日午後の参議院予算委員会で、16日に行われた韓日首脳会談で両国の課題をどのように解決するか具体的な議論があったのかという立憲民主・社民の田名部匡代議員の質問に対し、「韓国は隣国であるからこそ困難な問題がいくつもある」とし、「尹大統領との首脳会談で(両国間の)諸懸案を適切にマネージしつつ、順次取り組んでいきたいという旨で申し上げ、(意見が)一致した」と述べた。

 岸田首相はどのような懸案なのかは具体的に取り上げなかったが、尹大統領と議論はしたという趣旨の答弁をしたということだ。岸田首相は懸案について「適切にマネージ」、「順次取り組み」が必要だと指摘した。独島(トクト)の領有権問題は韓日が一歩も譲歩できない領土問題であるため「適切にマネージ」する領域に入る。2015年の「慰安婦」合意、福島原発汚染水の海洋放出、福島県と近隣地域産の水産物輸入禁止、哨戒機問題などは、両国が解決に向けて議論を始めるという意味とみられる。

 岸田首相は韓日関係改善のために両国の世論が重要だと強調した。岸田首相は、公明党の山本博司参院議員が韓日関係改善のために世論などにどう対応するのかと尋ねた質問に対し、「外交を進めるにあたって、それぞれの国の国民の世論、理解や後押しが重要だということは言うまでもない」とし、「政治、経済、文化、スポーツをはじめ多岐にわたる分野で政府間の意思疎通を活性化し、国民の交流を深める取り組みが重要だ」と述べた。韓国政府の一方的な譲歩案に対する「誠意ある呼応」については、言及すらなかった。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1084881.html韓国語原文入力:2023-03-23 16:31
訳C.M

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