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駐韓米国大使、韓国の核武装論を一蹴…「拡大抑止の強化を引き続き議論」

登録:2023-02-02 03:23 修正:2023-02-02 09:15
ゴールドバーグ米国大使、韓国女性記者協会のフォーラムで 
「北朝鮮によるロシアのワグネル・グループへの武器販売は非常に深刻」 
「韓日関係改善は肯定的な方向へ、米国も大きな利害関係」
フィリップ・ゴールドバーグ駐韓米国大使が1日、ソウル中区の韓国プレスセンターで開かれた韓国女性記者協会主催のフォーラムで発言している/聯合ニュース

 フィリップ・ゴールドバーグ駐韓米国大使は「拡大抑止戦略協議体で、北朝鮮の脅威から韓国を保護する拡大抑止を強化するための方法について、韓米は協議を続けている」と述べ、韓国内で拡散する核武装論、戦術核再配備論に断固として一線を引いた。

 1日に韓国女性記者協会がゴールドバーグ大使を招いて開催した「朝鮮半島情勢と韓米同盟」と題するフォーラムでは、質問と回答は北朝鮮の核・ミサイルの高度化の中で米国の拡大抑止は信頼できるのかと、韓国の「独自の核武装」世論の拡散に集中した。

 ゴールドバーグ大使は繰り返される質問にも「韓米同盟は70年間にわたって朝鮮半島と地域で平和を守ってきており、核能力を含め利用可能なすべての能力をもって拡大抑止能力を提供し、韓国の政府と国民によりいっそう安心を与えられるよう努力している。同盟を守るという固い信念がある」と何度も強調した。そして今年、韓米は合同演習を拡大して活発化させる計画を立てており、空母やF-35戦闘機などの米国の戦略兵器を必要に応じて配備することにしていることを例にあげた。

 米国の核運用などに韓国が一部参加したり、発言権を持つことはできるのかという質問には「拡大抑止に関して利用しうるあらゆる能力について、韓国政府と議論している。拡大抑止の運用方法と多様な核能力に関する計画について、両国間でより明確に理解できるよう議論している」とし「韓国を安心させる我々の意志のさらなる証拠をまもなく見ることになるだろう」と述べた。

 最近の韓国内の世論調査で「核武装」が必要だとする回答が77%に達したことについては「韓国の世論と学術的調査において多くの議論が登場するのは、自由で開かれた社会においては当然のことの一部」だと答えた。そして「世論調査は質問をどのように提示するかが回答に影響を与える。(韓国独自の核武装の)複雑な諸要素がすべて提示されれば、答えは変わりうると思う」と述べた。韓国が核武装を推進すれば韓米同盟が動揺し、韓国が制裁を受けることになるため、韓国経済が打撃を受け、原発の運用も難しくなることなどを考慮すべきだということを遠まわしに述べたものとみられる。

 北朝鮮がロシアのワグネル・グループに武器を販売したことがうかがわれることについては「非常に深刻に考えている」とし、物資がそちらの方向に動いていると述べた。ゴールドバーグ大使は、米国はワグネル・グループは国際犯罪組織だと考えており、ロシアは北朝鮮からの武器輸入を禁じる国連決議に違反していると指摘した。

 ウクライナについては「韓国はウクライナ国民のための人道主義的物資を提供してきた友好国であり、対ロシア国際制裁にも誠実に同調している」としつつ、韓国の直接的な軍事支援には言及しなかった。しかし「友好国や同盟国とは、ウクライナに対するさらに多くの軍事物資の提供についての議論を続けている」とし、今後に可能性を残した。

 同氏は「韓日関係は肯定的な方向へと発展しており、議論と交渉がなされている」とし、「尹大統領は自らイニシアチブを取って日本との関係改善の意志を示しつつ和解の努力をしており、域内における安保協力についての視野も持っている」と語った。韓日関係に対する米国の役割については、「両国が議論中であるため、米国の直接的な役割は申し上げにくい」としながらも、「米国にも大きな利害関係(interest)があるため、激励(encourge)したい」と述べた。韓米日の3カ国安保協力の進展に対する米国の深い関心が表れている。

 米国のインフレ抑制法(IRA)は韓国を含む外国の企業を排除する保護主義的な法だとの批判については、「米国はグリーン経済の達成において韓国などに大きく依存している。電気自動車、バッテリー生産に多く参加することで利益を得る企業がある」と述べた。また、「一部にIRAに対する懸念があることは知っている。韓国政府、現代起亜などと解決策を見出すための議論を続けている」とし、3月末に発表される予定の細部施行令によって一部の問題が解決されるであろうことを示唆した。

パク・ミンヒ論説委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1077899.html韓国語原文入力:2023-02-01 17:07
訳D.K

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