グーグルコリアが発表した「2022年検索ランキング」で、気候変動が1位を占めた。「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」、「カタールW杯」までを上回った。いつ、何が気になって人々はグーグル検索に「気候変動」を打ち込んだのだろうか。
まずグーグルの「年間検索ランキング」制度を理解する必要がある。
グーグルコリアは7日、ニュースおよび社会、人物、スポーツなど8部門と総合部門の「2022年検索ランキング」を上位10位まで発表した。国内総合1位は「気候変動」だった。今年の検索ランキングは「昨年に比べて今年の検索件数が最も多く増えた順」で選ばれる。絶対的な検索件数ではないということだ。しかし、気候変動の検索件数が急増したことは、今年に入って気候変動について関心を持って検索した人が増えたという意味だ。
グーグルコリア「地球の日に検索件数多かった」
気候変動という検索キーワードが増えた原因について、グーグルコリアは「『地球の日』の影響が大きいとみられる。環境に対する国民の関心が高まったことが確認できる」と説明した。
実際にグーグル検索キーワードの動向がわかるグーグルトレンドのホームページを見てみると、今年グーグルで気候変動の検索件数が最も多かった週は、地球の日である4月22日が含まれた4月17日から4月23日までだった。毎年、地球の日には午後8時から10分間、公共機関など全国各地の建物で電灯を消す消灯行事が行われる。今年、南山(ナムサン)ソウルタワーと水原華城(ファソン)、釜山(プサン)広安大橋など地域のシンボルでも10分間明かりが消えた。グーグルトレンドは時間の流れにともなう検索キーワードに対する関心度の変化をグラフで表しているが、グラフでこの期間の「気候変動」の数値は検索頻度が最も高い検索キーワードを意味する数値の100であることが分かった。
気象庁「超短期降水予測」にも大きな関心
気候変動を検索した利用者が一緒に検索した「関連検索キーワード」としては、気候変動の原因、気候変動の影響、気候変動への対応、気候変動の解決策など、原因や現況・対応策などに対する内容が多かった。カーボンニュートラル(炭素中立)、地球温暖化などの関連用語や、国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6回報告書、モントリオール議定書などの関連国際条約や報告書などもあった。
異常気象現象や気候災害などと関連した検索キーワードも、今年の検索ランキングに上がった。今年の検索総合ランキング2位にはドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」、4位には「カタールW杯」などが上がった中で、「超短期降水予測」が3位を占めた。気象庁が提供する超短期降水予測は、現在の利用者の位置を中心に6時間程度後までの予測降水量を示すサービスだ。超短期降水予測は、中部地方を中心に115年ぶりの記録的な豪雨が降った8月8日を含む8月7日から8月13日までの期間に最も多く検索された。9月6日に朝鮮半島に上陸した台風「ヒンナムノー」は、ニュースおよび社会部門で6位にランクインした。
「山火事」と「日照り」、6月に関心度が最も高く
検索ランキング10位以内には入らなかったが、「山火事」と「日照り」もそれぞれ3月の蔚珍(ウルチン)山火事の直後と6カ月間累積降水量が平年の半分水準だった6月中旬に、検索キーワードに対する関心度数値が100を記録した。特に日照りについて検索した人たちは、「気候危機」と「地球温暖化」を一緒に検索した。
専門家たちは、市民が今年集中的に発生した異常気象現象と気候災害を経験し、気候変動に対してさらに関心を持つようになったと分析する。環境運動連合エネルギー気候局の活動家のクォン・ウヒョンさんは15日、「今年の大雨、強い台風、蔚珍山火事など気候災害が国内で例年より頻繁で衝撃的な形で起きた。これを経験した市民たちが、気象異変の本質が気候変動だということを体感し、気候変動についてさらに多く検索したものとみられる」と話した。
環境財団のイ・ミギョン代表は「このデータは、異常気候をきっかけに気候変動について気にするようになった市民が増えたことを示している」として「実際、今年財団で行った環境キャンペーンに市民が積極的に参加した。特に8月の豪雨前後に行われたキャンペーンに参加者が予想より多く集まった」と語った。
超短期降水予測、山火事と日照り、国連気候変動協約まで、気候変動はグーグル検索にも影響を及ぼしている。気候変動が私たちの日常を変えているという意味だ。イ・ミギョン代表は「市民が気候変動を敏感に捉えている一方、公教育など公共では気候変化に対して十分に接する機会がないことを示しているとも解釈できる」としたうえで、「気候変動に対する市民の関心が高まっただけに、政府や企業も気候変動により積極的に対応しなければならない」と付け加えた。