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北朝鮮、韓米日軍事同盟は「中国とロシアの同時抑制と包囲の手段」

登録:2022-07-04 06:40 修正:2023-04-18 07:09
北朝鮮外務省報道官、「朝鮮中央通信」との会見で 
「『北朝鮮脅威説』は米国の軍事支配の口実」 
「国家防衛力の強化の切迫性高まる」
尹錫悦大統領と米国のジョー・バイデン大統領、日本の岸田文雄首相は6月29日(現地時間)、スペインのマドリードで開かれたNATO首脳会議を機に4年9カ月ぶりの韓米日首脳会議を開き、「北朝鮮の核とミサイル対応に向けた3カ国間協力深めて行く案について緊密に協議する」ことで合意したと発表した/聯合ニュース

 北朝鮮の外務省報道官は、米国が「米・日・南の三角軍事同盟」を「アジア太平洋地域の『NATO(北大西洋条約機構)化』を実現し、ロシアと中国を同時に抑制・包囲」しようとする「重要な手段」としているというのが「NATO首脳会議を通じてさらに明白になった」と述べた。「朝鮮中央通信」が3日付で報じた。

 同報道官は2日、朝鮮中央通信の記者の質問に「NATO首脳会議期間中、米国と日本、南朝鮮当局者が反共和国対決謀議を開き、3者の共同軍事演習を行う問題をはじめ、我々を狙った軍事的共同対応策について話し合った」とし、このように主張した。これに先立つ6月29日(現地時間)、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と米国のジョー・バイデン大統領、日本の岸田文雄首相は、スペインのマドリードで開かれたNATO首脳会議を機に4年9カ月ぶりの韓米日首脳会議を開き、「北朝鮮の核とミサイルに対応するための3カ国間安全保障協力を深める案について緊密に協議する」ことで合意した。同報道官の発言はこの発表に対して向けられたものだ。同報道官の朝鮮中央通信との会見は、人民の必読書と言われる「労働新聞」には掲載されなかった。

 北朝鮮の外務省報道官は「今回のNATO首脳者会議を通じて、米国が欧州の『軍事化』とアジア太平洋地域の『NATO化』を実現し、ロシアと中国を同時に抑制・包囲しようとする企図を追求しており、米・日・南朝鮮の三角軍事同盟をその実現に向けた重要な手段としていることがより明白になった」と指摘した。これは、NATOが今回の首脳会議を機に米国主導で12年ぶりに採択した新たな「戦略概念」で、ロシアを「最も重大かつ直接的な脅威」であり、中国を「体制への挑戦」と規定した事実に対して向けられたものだ。

 同報道官は「現実は、米国が『北朝鮮脅威説』を鼓吹する真の目的が世界に対する軍事的支配権を確保するための口実作りにあることを如実に表している」とし、「情勢は朝鮮半島と国際安保環境の急激な悪化推移に能動的に対処するための国家防衛力強化の切迫性を高めている」と述べた。さらに「国権と国益、領域をきちんと守っていき、朝鮮半島と地域の平和と安全を保障するための使命を尽くしていく」と強調した。中ロと連帯する意向を示すことで、韓米日3カ国安保協力強化の流れに対応し、朝中ロ3カ国協力強化に向けた意志を示したものとみられる。

イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1049403.html韓国語原文入力: 2022-07-04 02:44
訳H.J

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