ロシアの侵攻でウクライナを離れ、韓国に入国した高麗人(コリョイン。朝鮮半島からロシアに移住し、ソ連時代に中央アジアに強制移住させられた人々)同胞たちが、光州から平和を訴える。
光州高麗人村と月谷ユーラシアン共同体は1日、「3日午後5時30分に光州市光山区月谷洞(クァンサング・ウォルゴクトン)にある高麗人地区で「月谷から吹く平和の風-高麗人村からウクライナまで」をテーマとして、ウクライナ戦争の終結と平和を願うキャンペーンを行う」と発表した。
今回の行事には、光州高麗人村の支援により韓国に無事入国したウクライナ出身の30人あまりの高麗人同胞が参加する予定だ。彼らは、戦争で苦しむウクライナと高麗人同胞の状況を訴える予定だ。また、他の参加者とともにウクライナの平和を訴えるメッセージの朗読、ウクライナに住む高麗人の入国状況の報告、カンパ贈呈、平和祈願行進などを行う。
高麗人村は、行事の様子をSNSでウクライナ国民に送って応援の気持ちを伝える。
高麗人村は2月24日のロシアによるウクライナ侵攻を受け、ウクライナ高麗人同胞帰国支援募金に取り組み、わずか3日で1億ウォン(約1010万円)を集めた。 光州地域の共同体の支援により、今月13日のチェ・マルク君(13)と22日のナム・アニタさん(10)に続き、30日には仁川国際空港から子どもと女性あわせて21人が入国した。1日にも10人が仁川空港に到着する。法務部は、ウクライナ現地情勢が安定するまでウクライナ同胞らのビザ申請書類を簡素化するとともに、帰国を支援する。
ウクライナやその周辺国では高麗人同胞が帰国を望んでいるが、航空券がなく困っていると伝えられているため、高麗人村は今後、100人以上の同胞を支援する予定だ。
高麗人村のシン・ジョヤ代表は「韓国も外国の侵略や朝鮮戦争などの大変な歴史があったが、すべて克服してきた。独立闘士の子孫である高麗人同胞とウクライナ国民にも、1日も早く平和が訪れることを願う」と述べた。
光州光山区月谷洞にある高麗人村は、2000年代初めからウズベキスタンやカザフスタンなどの中央アジア出身の5千人あまりの高麗人が移住してくることで形成された。