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「ナチス以来最も恐ろしいことがキエフで起きている」

登録:2022-03-01 09:12 修正:2022-03-01 12:00
駐韓ロシア大使館前で「ウクライナ侵攻」糾弾集会 
「家族が危険なのにできることがなく、大邱から上京した」 
「切実な思いで支援要請」…韓国政府に「独自制裁」の要請も 
2月27日午前、ソウル中区の駐韓ロシア大使館近くで、在韓ウクライナ人たちが集会を開き、ロシアのウクライナ武力侵攻を糾弾した後、ロシア大使館前に行進しながら、スローガンを叫んでいる=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 「ウクライナを助けてください」、 「プーチンは私たちの家族と友達を殺している」

 韓国に住むウクライナ人たちが2月27日午前、ソウル中区の駐韓ロシア大使館近くで集会を開いた。彼らと連帯した韓国人とともにロシアのウクライナ侵攻を糾弾し、韓国の支援を訴えた。

 300人余りが参加した同集会で「在韓ウクライナ共同体発言文」を代表として読み上げたオレナ・シュゲル(Olena Shchegel)韓国外国語大学教授(ウクライナ語科)は「1941年にナチス・ドイツが攻撃して以来最も恐ろしいことが、キエフで起きている。ロシアの蛮行にもきちんと対応しないならば、ロシアはますます大胆になり、すべての民主主義国家を深刻な危険に陥れるだろう」と述べた。「韓国社会が民主主義を守るために必死になっているウクライナを支援してくれることを切実な思いで要請する。ロシアに対する韓国の積極的な経済制裁が素早く実行されれば、ウクライナにとって大きな力になる」と明らかにした。

 ウクライナの国旗を体に巻きつけたり、マスクを国旗の色である黄色と青で塗った集会参加者たちは、ロシア侵攻を糾弾するプラカードを持って、1時間あまり平和的な集会を続けた。彼らは「ロシアは侵攻を止めろ」(Stop Russian aggression)、「我々は平和に暮らしたい」(We want to live in peace)、「プーチンは戦争を止めろ」、「我が国の国民に対する殺人を止めろ」などのスローガンを韓国語やウクライナ語、英語で交互に叫んだ。

2月27日午前、ソウル中区の駐韓ロシア大使館近くで、在韓ウクライナ人たちが集会を開き、ロシアのウクライナ武力侵攻を糾弾した後、ロシア大使館前に行進しながら、スローガンを叫んでいる=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 ウクライナ人たちは、故国に残された家族の安全を心配し、韓国政府にロシア制裁への積極的な参加を求めた。高麗人(旧ソ連地域の中央アジアやロシア沿海州などに移住した朝鮮民族)のキム・マリーナさん(22)は「友人と家族が住むニコラエフでも爆弾が爆発するなど、非常に危険な状態だという話を聞いた。家族に危険が迫っているのに、(私には)韓国でできることがなかったので、今朝大邱(テグ)からソウルに来た」と語った。留学生のアナ・イヴァンチェンコさん(25)は「韓国政府が対ロシア輸出制裁への参加を決定したことは知っているが、ロシアのウクライナ侵攻を防ぐには十分でない。韓国政府が独自の制裁に乗り出すことを要請する」と話した。在韓ウクライナ人たちは、ウクライナからロシア軍が撤収するまで、毎週末に集会を開く計画だ。

 同日の集会にはウクライナ人だけでなく、韓国に滞在中の外国人や韓国人も参加した。匿名希望のベラルーシ人(25)は「ロシアはベラルーシの支援でウクライナを攻撃している。ウクライナ人たちに本当に申し訳ない。ベラルーシ人たちは戦争に反対している」と語った。ロシアはウクライナと国境を接するベラルーシを通じてウクライナの首都キエフに進撃した。今月大学を卒業したキム・ボギョンさん(25)は「学校で親しくなったウクライナ人の友人に知らせを聞いて、できることがこれしかないので、集会に参加したいと思った」と話した。

2月27日午前、ソウル中区の駐韓ロシア大使館近くで、在韓ウクライナ人たちが集会を開き、ロシアのウクライナ武力侵攻を糾弾した後、ロシア大使館前に行進しながら、スローガンを叫んでいる=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国に居住するロシア人も別に集会を開き、戦争反対とウクライナとの連帯の意思を表明した。同日午後4時ごろ、ソウル鐘路(チョンノ)の普信閣(ポシンガク)前に集まった在韓ロシア人など40人余りは「我々はこの戦争を望んでいない」、「ロシア軍隊は止まれ」などのスローガンを叫んだ。彼らの手には「プーチンは戦争を止めろ」、「ウクライナと共にする」、「プーチンは災いの元」などの立て札が掲げられていた。この集会には何人かのウクライナ人も参加し「反戦争・反プーチン連帯」を見せた。

 一方、国際民主連帯や公益法センター「アピール」、民主社会のための弁護士会、社会進歩連帯、戦争のない世界、参与連帯、韓国キリスト教教会協議会和解統一委員会は28日午前11時、在韓ロシア大使館の前でロシアのウクライナ侵攻を批判し、事態の平和的解決を促す記者会見を開いた。これらの団体はオンライン署名に参加した市民の名前を書いた声明書をロシア大使館に渡す予定だ。

ソ・ヘミ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1032746.html韓国語原文入力:2022-02-28 02:32
訳H.J

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