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韓国国民の半数「政府の防疫措置信頼できず…コロナ禍1~2年は続く」

登録:2022-03-16 05:29 修正:2022-03-16 07:05
ソウル大学のユ・ミョンスン教授チームの国民認識調査の結果 
「政府の防疫対応信頼していない」47.6% 
「自分も感染する可能性高い」は27.8%で過去最高 
オミクロン対応を信頼するという回答は58.4%
今月15日午前、ソウル松坡区の松坡区保健所新型コロナ選別診療所が、PCR検査と抗原検査を受けようとする市民で混雑している/聯合ニュース

 新型コロナウイルス感染症への対応と関連し、韓国政府と防疫当局に対する国民の信頼が大きく低下したことが分かった。オミクロン株の感染拡大が続き、「自分も感染するかもしれない」という認識も高まった。2人のうち1人は、日常の防疫措置がこれから1~2年は続くとみていた。

 15日、ソウル大学保健大学院のユ・ミョンスン教授を中心とした研究チームは、このような内容を含む新型コロナ国民認識調査の結果を発表した。ユ教授チームは、2020年1月から感染発生の可能性と感染時の結果の深刻性に関するアンケート調査を行ってきた。今回の調査は先月25日から今月2日まで世論調査専門機関「サーベイピープル」が成人男女1000人を対象に実施した(信頼水準95%、標本誤差±3.1ポイント)。

 調査の結果、感染症対応の主体である政府(大統領府、地方自治体)を信頼すると回答した割合は52.4%で、半分程度にすぎなかった。防疫当局(疾病管理庁、保健福祉部)を信頼すると答えた割合は63.3%で、2020年6月の83%から約23ポイント低下した。信頼度は医療関係者(80.6%)と科学専門家(77.2%)が高かった。

 これまで韓国社会の新型コロナへの対応評価する質問には、42.5%の人が「よくやった」と回答した。「良くない」という回答は24%、「良くも悪くもない」という回答は33.3%を占めた。最近のオミクロン株への対応については58.4%が「信頼する」と答えた。

 また、回答者10人中6人は新型コロナへの感染リスクについて、社会的な統制が不可能だと考えていることが分かった。「統制不可能」と回答した割合は63.4%で、特に乳幼児や青少年の子どもがいる回答者がこのような認識を示した。

 新型コロナの感染リスクに関する認識は、調査を開始した2020年1月以来、最高値を記録した。自分が新型コロナに感染する可能性が高いと回答した割合は27.8%で、昨年11月の調査(11.5%)より16.3ポイント増えた。しかし、感染した場合、その結果が深刻だろうという回答は47.9%で、調査中最低値を記録した。デルタ株に比べて感染力は高いが、重症度は低いオミクロン株の特性が反映されたものとみられる。

 日常に防疫措置が適用される期間がどれだけ持続するかという質問には、回答者の52.6%が「1~2年」と答えた。「1年未満」は28.2%、「2年以上」は19.2%だった。日常防疫の持続を1年未満と見込んでいる回答は、11%から28.2%に17.2ポイント上昇した。

 コロナ禍の長期化で大きく挑戦を受けている価値に対する回答は「社会安全」(47.5%)や「健康とウェルビーイング」(46%)、「政府への信頼」(43.6%)の順だった。2020年8月、2021年2月の調査と比較すると、「政府への信頼」や「社会力能感(活力)」といった価値が脅かされているという認識が以前より高まったことが分かった。

 研究を進めたユ・ミョンスン教授は「オミクロン株に対する一般国民のこうした高い懸念は、政府と防疫当局に現実的な安心の基盤探しと共有を求める要求であり、シグナルだ」と強調した。

チャン・ヒョヌン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1034877.html韓国語原文入力:2022-03-15 15:20
訳H.J

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