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弾劾されたイム・ソングン判事の同期がSNSで声明…彼らは誰を代表するのか

登録:2021-02-06 08:36 修正:2021-02-06 08:55
司法研修院17期による匿名声明 
イム・ソングン判事の弾劾は不当だとしながらも 
「キム・ミョンス最高裁長官の弾劾」を主張
4日、憲政史上初の裁判官弾劾訴追案が可決されたイム・ソングン釜山高裁部長判事=聯合ニュース//ハンギョレ新聞社

 司法壟断疑惑で国会で弾劾訴追された釜山高裁のイム・ソングン部長判事の司法研修院の同期(17期)が声明を出し、「弾劾事由ではない」と主張した。

 彼らは「司法研修院17期生一同」という名前で5日に出した立場文で、イム部長判事に対する無罪判決などを挙げ、弾劾が不当だと主張した。彼らは「イム部長判事の行為に対し、すでに裁判所は職権乱用権利行使妨害罪に該当しないという理由で、無罪判決を宣告した。刑事裁判では罪にならないとして無罪が宣告された行為について、汎与党陣営の国会議員らは弾劾訴追を行った」としながら、「かなり以前に自ら謝意を表明し、それとは関係なくわずか20日ほど後には任期を満了するにも関わらず、ついに弾劾訴追を強行した」と明らかにした。

 それと共に彼らは、イム部長判事に対する弾劾は不当だが、キム・ミョンス最高裁長官は弾劾しなければならないと主張した。彼らは「司法府のトップとして、誰よりも司法府の独立を守護しなければならないにも関わらず、政界の顔色ばかり伺い、所属する裁判官が不当な政治的弾劾の渦に巻き込まれるのを放置した。イム・ソングン判事との対話内容を否認する嘘までつき、録音ファイルが公開されると、今度は古いことで記憶が正確ではなかったなどの弁解で一貫した」とし、「弾劾されなければならない人はイム・ソングン判事ではなく、ほかならないキム・ミョンス最高裁長官」だとした。

 彼らはまた、イム部長判事の弾劾訴追案通過を主導した共に民主党などの与党側にも反発した。彼らは「汎与党陣営の国会議員らは、数字の優勢を利用し、多数の国民は眼中にないかのような傍若無人の態度をとってきた」とし、「彼らが弾劾を推進する真の理由は、最近出てきたいくつかの判決に不満を持ち、判事らを脅し、司法府を手なずけようとすることが真の理由だと判断する」と明らかにした。

 今回の声明は「司法研修院17期」の名義で出され、個々の参加者の名前は明らかにされなかった。声明に参加しなかった研修院17期出身のある弁護士は「(17期団体の)カカオトークのチャットルームで意見を求め賛否の意見を尋ね、出された声明」だとしながら、「300人程度のうち140人ほどが参加したようだ」と伝えた。

 一方、イム部長判事は今後進められる憲法裁判所の弾劾審判の他にも、ソウル中央地裁刑事首席部長判事だった2015年12月、裁判所事務総局の要請を受け、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の「セウォル号(事件当日の空白の)7時間」関連の疑惑を提起したコラムを書いた産経新聞の加藤達也元ソウル支局長の名誉毀損裁判の一審の判決文の作成に介入した疑い(職権乱用)で裁判を受けている。当時イム部長判事は、その事件を担当した裁判部が書いた判決文を「あちら(大統領府)で若干、またはかなり残念に思われているようだ」などの理由を挙げ、判決文を直接直した疑いを持たれている。

シン・ミンジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/982047.html韓国語原文入力:2021-02-05 21:49
訳M.S

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