釜山市のヘトゥラク療養病院に続き、京畿道のSRCリハビリ病院でも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の集団感染が発生した。地域社会で「静かな伝播」が複数の感染経路を伝って、COVID-19に対する感染脆弱層が集まる療養病院やリハビリ病院で広がった格好だ。
中央防疫対策本部(防対本)の集計によると、18日正午現在、京畿道広州市(クァンジュシ)のSRCリハビリ病院関連の感染者は前日より19人増え、累計で51人に達した。同病院では、今月16日に最初の患者(看病人)が出て以来、感染が広がり続けている。内訳は患者が18人、病院の職員が20人、保護者が10人、その他が3人。5つの病棟のうち、看病人が勤務していた2つの病棟がコホート(同一集団)隔離されており、全数検査が行われている。これに先立って集団感染が発生した議政府のリハビリ専門病院でも、さらに3人の感染が確認され、累計患者数は63人となっている。
釜山市保健当局の18日の発表によると、釜山市北区萬徳洞(プック・マンドクドン)のヘトゥラク療養病院では、確定感染者が累計73人(入院患者58人、従事者9人、看病人6人)となった。この週末(17~18日)だけで患者13人と職員2人の計15人の感染が新たに確認されている。
17日、防対本のクォン・ジュヌク副本部長は定例ブリーフィングで「療養・リハビリ病院などは高年齢層、基礎疾患があったり体が脆弱な患者が集まっているため、爆発的な(COVID-19)感染が起きやすい」とし「防疫対策の第一目標は、脆弱層の多い医療機関、社会福祉施設での集団発生を最大限抑制して致命率を下げることで、病院での集団感染は防疫当局としては非常に痛い部分」と述べた。実際に、これらの病院の確定感染者はその後の経過が思わしくない。防対本による同日の説明によると、ヘトゥラク療養病院ではすでに2人が死亡しており、精神科専門病院であるソウル道峰区(トボング)のタナ病院では、65人の感染者のうち8人が危篤状態だ。
防疫当局は19日から、首都圏所在の高齢者療養施設や精神病院などの従事者と利用者16万人を対象として、COVID-19診断検査を実施する。クォン副本部長は「当該施設の弱点が何だったのか、どんな理由でウイルスが拡散したのかを把握する一方、全国的に医療施設関連の感染管理対策を精密に実施する」と述べた。
18日午前0時現在、過去24時間以内に確認されたCOVID-19の新たな感染者は91人。国内での発生が71人、国外からの流入が20人で、新規感染者の規模はまたもや3桁に迫っている。高危険施設での集団感染が相次いでいるとともに、社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)のレベル1への緩和後、最初の週末を迎えた後であることから、防疫当局は一段と緊張している。