「公的マスク制度」が廃止され、今月12日からは決まった販売先でない場所でも数量制限なしにKF94、KF80など保健用マスクを購入できるようになる。夏を迎えて需要が増えている飛沫遮断マスクは、生産量を増やし、市場供給体系を維持する。
食品医薬品安全処(食薬処)は7日、保健用マスクの公的供給を廃止する内容の新たな緊急需給調整措置をまとめ、12日から実施すると発表した。マスクの品薄状態を解決するため、今年2月12日から施行していた公的マスク制度が約5カ月で終了する。これを受け、今後は公的マスクの販売所(薬局や農協ハナロマート、郵便局)だけでなく、コンビニやオンラインなどさまざまなところで、数量制限(現在1人当たり1週間10枚まで)なしにマスクを購入できる。食品医薬品安全処は制度終了に先立ち、8~11日の4日間は現行の公的マスク販売所で重複購入の確認や数量制限なしに公的マスクを買えるようにする方針だ。イ・ウィギョン食薬処長は「6月第1週から1週間で約1億枚以上のマスクが生産され、需給状況が安定している」と説明した。
食薬処は、医療機関が使う手術用マスクは、現在の公的供給体系を維持し、公的出庫の割合を従来の60%から80%へと引き上げる方針も示した。飛沫遮断用マスクは現在の市場供給体系を維持するものの、迅速許可や販路開拓支援などで生産と供給の拡大を誘導することにした。飛沫遮断用マスクの生産量は、6月第1週の37万枚から今月第1週には3474万枚に増えた。71社の142品目が医薬部外品の許可を受けており、55品目が追加で許可手続きを踏んでいる。
保健用マスクの輸出許容量算定基準も変わる。現在は当日生産量の30%まで認められているが、今後は企業別に月平均生産量の50%まで輸出を認める「月総量制」が施行される。手術用・飛沫遮断用マスクは引き続き輸出が禁止される。韓国政府は公的供給を中止した後、非常事態が再び発生した場合は、速やかに市場に介入する方針を示した。