光州(クァンジュ)ではクミャンオフィステルや日谷(イルゴク)中央教会発の感染者が相次いで確認され、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡散の勢いが衰えを見せていない。感染の伝播スピードが速まる傾向に緊張する防疫当局は、状況が悪化した場合は防疫段階をレベル3に引き上げることも検討している。
光州市は5日、「本日午後3時現在でさらに2人が確認され、先月27日以降の患者は77人となった」と発表した。この日確認された2人のうち1人は、北区(プクク)の日洞小学校の3年生の児童だ。光州で小学生の感染者が確認されたのは初めて。13人の感染者が確認された日谷中央教会の信者の家族であることが分かった。光州市教育庁は高校3年生を除く北区のすべての幼稚園と小中高校に対し、12日までの登校中止措置を取った。イ・ヨンソプ光州市長は、「3日連続して二桁の市中感染が確認されれば、防疫段階をレベル3に引き上げる方針」と述べた。
専門家は「n次感染」の続出と平均より早い伝播速度などから、光州の市中感染は深刻だと懸念を示している。疾病管理本部はこれまで、国内での「世代時間」を3日間とみていたが、光州では2日となっている例が現れている。世代時間とは、1人の感染者が発生した後、この患者から感染したほかの患者が現れるまでの時間のこと。全南大学医学部のシン・ミンホ教授(予防医学科)は、「世代時間内に接触者を発見して隔離できなければ、すでに他人との接触が起き、2次、3次の伝播が発生した状況となる可能性がある。防疫が感染の伝播に追いつかない可能性がある」と懸念を示した。市のパク・ヒャン健康局長も「感染速度が速く、社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)の実践がいつになく重要」と語った。
また、光州でのCOVID-19連続感染の震源地は訪問販売業者の事務所であることが分かった。防疫当局側はこの日、「当初、疑われたのは光勒寺だったが、中心は仮想通貨、健康食品などを扱う東区(トング)の訪問販売業関連のクミャンオフィステル、オンオフ、ビートレードの3つの事務所」と発表した。