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南北、週末にもビラめぐる攻防…北朝鮮「対韓国ビラ散布を強行」

登録:2020-06-22 06:04 修正:2020-06-22 10:49
北朝鮮、「報復ビラ、本格的に準備」談話に 
統一部「南北合意違反」と中止求める 
北朝鮮「鉄面皮」と韓国側を激しく非難
今月21日、京畿道坡州市の統一大橋の南端に対北朝鮮ビラ散布反対の横断幕が設置されている//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が「対南(対韓国)ビラ散布闘争」を予告した中、週末にも南北は互いを誹謗するビラ散布をめぐり舌戦を繰り広げた。

 北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会統一戦線部は21日、報道官談話を発表し、「人民全体の意思によって計画されている対南報復ビラ散布闘争は、いかなる合意や原則にも拘束されない」と述べた。北朝鮮は同談話で、対韓国ビラ散布が「南北合意違反」であることを認めたうえで、すでに韓国当局が民間団体による対北朝鮮ビラ散布を「黙認」し、南北関係が「すでに壊れた」ため、「計画を考慮したり変更するつもりは全くない」と主張した。北朝鮮はむしろ、対韓国ビラ散布の中止を求めた韓国に対し、「稀にみる最悪の鉄面皮漢」だと激しく非難した。同談話は北朝鮮の対外用メディアに分類される官営「朝鮮中央通信」と対内用の労働党機関紙「労働新聞」に同時に掲載された。

 これに先立ち、統一部は20日朝、北朝鮮が「大規模な対南ビラ散布闘争のための準備を本格的に進める」と発表したことに対し、強い「遺憾」を表明すると共に「即刻中止」を求めた。対韓国ビラ散布は「南北間の合意に対する明白な違反」であり、「南北間の誤った慣行を解決するのではなく、むしろ悪化させる措置」であるという理由からだ。北朝鮮が同日午前、「労働新聞」の記事を通じて「わが人民の報復聖戦は罪悪の集団を断罪する対南ビラ散布闘争の段階に入った」と報じ、すでに製作された対韓国ビラの写真を公開したことに対する韓国政府の反応だ。

 21日の統一戦線部報道官の談話で明らかになった北朝鮮の論理は、韓国政府が4・27板門店宣言など各種合意で取り決めた対北朝鮮ビラ散布中止の約束を守れず、信頼がすでに崩れたため、今回は韓国政府がやられる番だということだ。北朝鮮は「違反などと今になって原則を掲げる前に、北南衝突の導火線に火を付け、誰が先に何を敢行し、黙認し、事態をここまで悪化させたのかを振り返らなければならない」と主張した。

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/950270.html韓国語原文入力:20-06-2 02:30
訳H.J

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