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22年経て明るみに出た神学大学総長の学生への性的暴行

登録:2020-05-18 01:16 修正:2020-05-18 10:22
総長在職時「キス、口腔性交などを強要」証言 
カトリック仁川教区、遅ればせながら加害神父を免職処分
SBSの番組「それが知りたい」の放映画像キャプチャー//ハンギョレ新聞社

 カトリック仁川(インチョン)教区内部で隠蔽されていた性的暴行事件が、22年を経て明るみに出た。SBS『それが知りたい』は16日、「深い沈黙ー司祭たちの死、そして一人の人物」と題して、22年前に性的暴行を犯した神父の事件を放送した。

 この番組では、1996~98年に仁川カトリック大学に総長として在職していたC神父が、当時の神学生たちにキス、尻を触るなどの性的暴行をしていたという元修道女や神父たちの証言が複数出た。当時、仁川カトリック大学に在学中だったある神父は「C総長神父がたびたび自分の部屋に呼んだり、学校外の用事で出かける際に秘書のように連れて行って口腔性交を強要したと聞いた」と述べた。また別の神父はC神父について、「運転士もいる車内でそういう行為をした」と語った。

 同番組でC神父は「私は外部での金集めに忙しすぎて学生の指導問題は他の神父に任せていた。息子のようで愛の表現として愛でていた」と釈明した。

 神学生たちは7年間カトリック大学の寮に住み込んで教育を受け、ひとたび一つの教区に所属すれば、ほとんどは一生その教区から脱することはできないため、司教や総長などの上級者の要求を拒否することができない「順命の風土」の中で過ごす。実際、C神父の相次ぐ性的暴力にもかかわらず、神学生たちはこれを問題視できなかった。当時、仁川カトリック大学で英語を教えていた外国人宣教師神父が、神学生たちと面談する過程でこの事実を把握し、仁川教区長だった故ナギルモ司教に直ちに報告したが、うやむやになってしまった。

 仁川教区は『それが知りたい』の放送が確定した今月8日になってようやくC神父を免職処分とし、13日に仁川教区庁で記者会見を開いた。仁川教区は同日、「独自の再調査の結果、1996年入学生のうち9人が被害者であることが把握された。しかし、2006年に叙階を受けた2人の司祭は1998年5月、(C)神父が総長を退いた翌年に入学したため、彼らの死は(C)神父とは関係がない」と釈明した。

 一方、仁川教区は刷新委員会を設置すると明らかにしたが、沈黙のカルテルを形成してきた教区内の人物だけで刷新委を立ち上げても、その場しのぎに終わる可能性があるという指摘が出ている。仁川教区の青年会長を務めたパク・ヨンデ教区労働司牧委員は「沈黙のカルテルが続く可能性があるため、刷新委には外部の専門家が加わり、再発防止策と被害者保護策を講じるべきだ」と強調した。

チョ・ヒョン宗教専門記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/well/news/945310.html韓国語原文入力:2020-05-17 21:12
訳D.K

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