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「学校は友達と会って一緒に遊ぶ所なのに…コミュニケーションできなくてもどかしい」

登録:2020-04-23 11:25 修正:2020-04-23 12:12
遠隔授業2週目の小学校6年生インタビュー 
 
「質問・対話の過程があればこそ 
良い考えが浮かぶけれど、 
一人でやると集中力が落ちる」
ソウル江東区のある小学校の6年生のHさんは、このように家で遠隔学習をしている=Hさん提供//ハンギョレ新聞社

 「先生の顔も見られないし、友達と話ができないから、“穴”が多すぎます。先生に質問したり友達同士で話し合ったりすれば良い考えも浮かぶのに、一人でやらなきゃいけないから、頑張ろうという意欲も、集中力も落ちます」。ソウル江東区(カンドング)のある小学校に通う6年生のHさんは、ハンギョレの電話インタビューで「遠隔授業をやってみると、コミュニケーションできないのが一番もどかしい」と話した。Hさんは先週オンラインで始業し、2日間の適応期間を経た後、学校の方針に従って今週からe学習場を通じて「教育放送」(EBS)授業を受けている。

 リアルタイム双方向授業ではないため「直接のコミュニケーション」に対する渇望はより大きい。「先生は主にクラスティング(学校教育用SNS)で告知事項だけをアップする。先生がどんな人かによって1年間の学校生活の半分以上が決まるのに、教育放送の動画や資料を見せる授業ばかりだとどうしても不安になってしまう」という。

 Hさんは遠隔授業の学習効果にも疑問を示した。「講義を流しておいてYouTubeを見たり、ゲームやカカオトークをしたりしても、宿題も親がそばで教えてくれる通りに入力しても先生は分からない。そうやって手を抜いても勉強したと認められるのに、(遠隔授業の)学習効果があるかどうか疑問」。登校授業と違い、遠隔授業は早くやれば午前中に全部終えられるほど学習量が少ないと話した。周りの友達はスタディーカフェや塾などに行って遠隔授業を受けるという話もたまに聞く。Hさんは「もともと遠隔授業は新型コロナウイルス感染症のために家で勉強しろということじゃなかったんですか?」と、逆に質問をなげかけた。

 遠隔授業は小学生にとって「学校の本来の機能」を考えさせるきっかけでもあった。Hさんは「(遠隔授業をこんな風にするなら)塾だけに通っても別に問題なさそう。私も友達も、そんな話をよくしています。実は勉強は塾でするもので、学校は『小さな社会』で、先生や友達に会って関係をつくって、一緒に遊んで、そういう社会的な活動をするのが目的なんじゃないかな」と問い返した。

チェ・ウォンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/941645.html韓国語原文入力:2020-04-23 07:15
訳C.M

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