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隔離解除後再び陽性判定受けた事例116件…韓国政府「事例調査後、管理を強化」

登録:2020-04-14 01:08 修正:2020-04-14 07:04
長期入院患者も1千人以上に 
新規感染者数減っているが新たな“伏兵”登場 
「無症状の感染者の発見に力を入れるべき」
今月13日午後、ソウル松坡区の蚕室運動場メインスタジアムに設置された新型コロナウイルス感染症のドライブスルー選別診療所で、医療陣が慌ただしく動いている//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が隔離解除された後、再び陽性判定を受けた事例が13日現在、116人に増えた。また、4週間以上入院治療を受ける患者が1千人を超えたことが分かった。新規感染者数は減少傾向にあるものの、隔離解除後に再び感染が確認される事例や長期入院患者数の累積が“伏兵”として浮上している。

 チョン・ウンギョン中央防疫対策本部(防対本)本部長は同日の定例ブリーフィングで、「COVID-19隔離解除後、再び感染が確認された事例は13日0時基準で116人」だと発表した。韓国国内の累積感染者数1万537人の1.1%に当たる。隔離解除後に再び陽性判定を受ける事例は累積感染者数の多い大邱(テグ)・慶尚北道地域で多く見られている。大邱が48人、慶尚北道が35人、京畿が10人だ。

 隔離解除後再び感染が確認された事例について、チョン本部長は「新型のウイルスであるため、まだ知られていない情報が多い」とし、「隔離解除された後、短時間で再び陽性反応を示したことから、再感染よりは患者の免疫力やウイルスの特性のため、ウイルスが再活性化された可能性が高い」と説明した。再び陽性判定を受けた患者が新たに感染を広げた事例はまだ把握されていない。チョン本部長は「再び陽性判定を受けた人による2次感染の報告はまだない」とし、「モニタリングが行われている事例もあるため、2次感染の有無もモニタリングしながら、再び陽性反応を示した患者の管理を強化する計画だ」と説明した。

 韓国で隔離解除後に再び感染が確認された事例が初めて出たのは今年2月27日だ。同月9日に陽性判定を受けた25人目の感染者が同月22日に退院したが、5日後に再び陽性反応を示し、初の再陽性事例となった。その後、再び陽性判定を受ける事例が相次いだことから、大邱市は今月7~8日、完治者らに対する電話調査を行ったが、その結果、6.6%(316人)が発熱やせきなど、COVID-19への感染が疑われる症状を示したことが分かった。世界保健機関(WHO)も陰性判定後に再び陽性反応を示した事例を、韓国を含めて検討している。

 チョン本部長は「隔離解除の際、もう少し総合的な保健教育と自宅隔離勧告を行い、症状が(再び)発生したかどうかを保健所が積極的にモニタリングしたり、本人が報告するように案内を強化している」とし、「隔離解除後に症状が現れた場合の管理指針を補完している」と述べた。

 長期入院患者が累積している点も防疫当局にとっては悩みの種となっている。チョン本部長は同日「隔離期間が4週間を超えた患者が約1千人に達する状況」だとし、「全体隔離患者2873人のうち37%程度が4週間以上治療を受ける患者」だと述べた。重症・重篤患者は同日午前0時現在66人で、長期入院患者の大半は軽症とみられる。

 感染の拡大を防いでも、治療薬がなければ隔離解除後再び陽性反応を示した事例や長期治療患者はこれからも増える可能性がある。政府は治療薬とワクチン開発の早期成功を支援するため「官民合同汎政府支援団」を今週から稼動する。疾病管理本部(疾本)国立保健研究院と緊急懸案研究公募課題に選ばれたセルトリオンは、COVID-19抗体候補群38個を確保したと発表した。

 治療薬の代わりに投入する可能性のある回復期の血しょうに関しては、まだ採血の指針が作られただけだ。どの患者にいかに血しょうを使うかについては、専門家の間でも意見が分かれており、引き続き議論が行われているとチョン本部長は説明した。

 一方、同日、新規感染者数は25人で、前日より7人減った。新規感染者のうち16人(インドネシア1人、欧州3人、米州12人)が海外から流入したものと暫定集計された。チョン本部長は「今、防疫当局のすべての関心は、我々が確認できない無症状・軽症感染者の早期発見に注がれている」とし、「各自治体は地域ごとに医療対応体系を点検し、徹底した疫学調査で地域社会の感染経路を見つけ出してほしい」と述べた。

チェ・ハヤン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/936861.html韓国語原文入力:2020-04-13 17:45
訳H.J

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