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“性搾取”チョ・ジュビン容疑者、仮想通貨口座の2億8千万円を摘発

登録:2020-03-25 09:28 修正:2020-03-25 12:05
「博士ル―ム」仮想通貨を追跡 
「博士ルーム」に上げた後援金口座に513個のウォレットからイーサリアム入金 
モネロなど他のコインも活用…警察、取引所4カ所を強制捜索
テレグラムに「博士ルーム」を開設し、未成年者を含む女性を対象に性的搾取犯罪を犯した「博士」ことチョ・ジュビン容疑者(24)が今月19日午後、瑞草区のソウル中央地裁裁判所で拘束前被疑者尋問を終えて出てきている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 テレグラムに「博士ルーム」を開設し、未成年者を含む女性を対象に性的搾取犯罪を犯した「博士」ことチョ・ジュビン容疑者(24)が博士ルームの取引に利用した仮想通貨のウォレット(銀行口座に相当)から、数十億ウォンにのぼる資金の流れが確認された。警察はチョ容疑者の自宅から押収した1億3千万ウォン(約1150万円)の現金とともに、この資金も犯罪収益である可能性があるとみて捜査している。

 24日、ハンギョレがブロックチェーン専門メディア「コインデスクコリア」とともに、チョ容疑者が博士ルームに「金を送れ」と告知した仮想通貨のウォレットを追跡した結果、チョ容疑者が博士ルームの運営などに活用した仮想通貨ウォレット「イーサリアム」から最大32億ウォン(約2億8000万円)にのぼる資金の流れが捕捉された。国内301個、国外80個、個人132個の計513個のウォレットから8825イーサ(イーサリアムの単位)が入金された内訳だ。ハンギョレの取材の結果、チョ容疑者は少なくとも2018年から性搾取物を製作し、昨年7月から「n番ルーム」に名前が知られるようになり、博士ルームの加入費として最大200万ウォン(約18万円)ほどの仮想通貨を会員らに要求した。警察の捜査の結果、チョ容疑者は銃器や麻薬の販売などを利用して多数の詐欺犯罪を犯した。警察が性搾取をはじめとした各種の犯罪収益の取引にこの仮想通貨ウォレットが使われた可能性について捜査を行っているのはそのような理由からだ。

 博士ルームが有名になり始めた昨年からは、捜査機関の追跡を避けるため、仮想通貨を数千回にわたって分割して統合する「ミキシング・アンド・タンブラー」手法を使った。データ分析会社のクリプトクエントの関係者は、「ウォレットの入金規模が大きくなるり、追跡を避ける方法を使ったと分かる。昨年以降の流れを見ると、まだ発見されていない別のウォレットもあると思われる」と話した。

 ハンギョレは11日、チョ容疑者が博士ルームに「後援金を入金するアドレス」として「モネロ」とイーサリアム、「ビットコイン」のウォレットアドレスを知らせた直後にこれを把握し、分析に着手した。ソウル地方警察庁もこれと関連して、最近仮想通貨の取引所4カ所を強制捜索したことが確認された。チョ容疑者は当時「最も安全なのがモネロコイン」だと明かした。モネロは博士が創始期から主に使っていた仮想通貨のウォレットで、博士のメイン取引口座だ。チョ容疑者が主に利用したモネロを取り引きした仮想通貨取引所「ビットサム」の関係者は、「警察からチョ容疑者の取引内訳に対する協力公文書を受け、資料を準備しているところだ。別の取引所もチョ容疑者関連の協力要請を受けたと聞いている」と話した。あるセキュリティ会社の関係者は「モネロを取引する仮想通貨の取引所は取引内訳を保有しているため、捜査機関が要請すれば内訳を確認できる」と話した。警察関係者は「チョ容疑者のさらなる犯罪隠匿収益を見つけるため、広範囲な捜査を進めている」と述べた。

 キム・ワン、オ・ヨンソ記者、「コインデスクコリア」パク・グンモ、キム・ビョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/934051.html韓国語原文入力:2020-03-25 07:01
訳C.M

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