近代建築物が密集した仁川市中区(チュング)の開港場(過去、外国人の往来と貿易のために開放した制限地域)一帯に高さ制限が強化され、新築の高層ビルの建設が制限される。
仁川市は、開港場一帯の景観を保護するために、月尾路(ウォルミロ)沿いの業務区域と仁川駅周辺区域の新築ビルの高さを最高26~35メートル以下に制限する都市管理計画決定案を可決したと11日、明らかにした。これに伴い、月尾路辺の業務区域は最大6階(26メートル以下)、仁川駅周辺は最大9階(35メートル以下)以上の高さの建築物を作ることができなくなった。
今回、都市管理計画が変更された地域は、市が2003年に中区港洞(ハンドン)・善隣洞(ソルリンドン)・新興洞(シンフンドン)などの開港場一帯47万平方メートルを「開港期の近代建築物密集地域の地区単位計画区域」に指定したところだ。これまでこの区域は、高さを最高「5階以下(20メートル以下)」に制限してきたが、担当区庁の建築委員会の審議さえ通過すれば6階以上の建築物も作ることができるという規定のために、無分別に高層ビルが建設された。昨年には、旧ロシア領事館跡に高さ97メートルの29階規模のオフィステル(商業施設と住居両用のビル)建築事業が許可され、議論になりもした。
市の関係者は「開港場一帯の眺望確保と、近代建築物と新築建築物が調和を作り出すよう、都市管理計画を全面変更した」と説明した。ただし、過度な財産権侵害の素地をなくすために、容積率を既存より緩和して区域別に差別適用した。35メートル以上の高層建築物を建築する場合には、仁川市都市・建築共同委員会の審議を経て、地区単位計画を変更しなければならない。今回変更された内容は、今月末に告示され次第すぐに適用される。