江原道で発生した山火事で、サッカー場面積(7140平方メートル)の735倍に達する山林が灰になった。
中央災害安全対策本部は5日午後4時現在、山火事による被害面積は高城(コソン)・束草(ソクチョ)で250ヘクタール、江陵(カンヌン)・東海(トンヘ)250ヘクタール、麟蹄(インジェ)25ヘクタール、合計525ヘクタール(525万平方メートル)と集計されたと明らかにした。当初、江陵・東海は110ヘクタールと把握されたが、集計過程で被害面積が二倍以上に増えた。5日午後6時現在、高城・束草・江陵・東海の山火事はすべて鎮火し、麟蹄の山火事は80%の鎮火率となっている。山林当局は、山林庁などの鎮火ヘリコプター53機と1万3716人の鎮火人材を投じた。消防庁関係者は「全国から872台の消防車が出動した」として「これは単一火災に対して史上最多の消防車が出動したことになる」と説明した。
現在まで、山火事による人命被害は高城で死亡1人、江陵で重傷1人の計2人だ。財産被害は、高城・束草地域が住宅125戸、倉庫6棟、ビニールハウス5棟だ。江陵・東海でも住宅110戸が焼けたと集計された。麟蹄では倉庫1棟が消失した。
高城・束草の山火事は、4日午後7時17分頃、高城郡土城面(トソンミョン)元岩里(ウォナムリ)のあるガソリンスタンドの向い側の道路周辺の電気スイッチの役割をする開閉器から火が出て山に燃え移ったと消防当局は見ている。強風に乗って広がった山火事は、夜中に高城と束草地域を焼いた。秒速20~30メートルの強風に乗って夜中に山火事が広がり、住民4234人が緊急避難した。また、6315世帯に対するガスの供給が一時中断されもした。
高城・束草の山火事被害が続出した4日午後11時50分頃、江陵玉渓面(オッケミョン)のある山でも山火事が発生し、強風に煽られ東海市望祥洞(マンサンドン)に広がった。望祥近隣の約40世帯のうち11世帯が全焼し、近隣のシルバータウンに火が燃え移り入居者120人余りが緊急避難した。
政府はこの日午前9時、高城、束草、江陵、東海、麟蹄など東海岸の山火事地域に「国家災害事態」を宣言した。行政安全部の関係者は「被害規模を把握した後に特別災害地域を宣言するかどうかも決める」と話した。2005年4月に起きた江原道襄陽(ヤンヤン)の山火事と、2007年12月のヘーベイ・スピリット号原油流出事故当時、政府は災害事態を宣言したことがある。
災害事態宣言により、宣言地域には災害警報発令、人材・装備・物資動員、危険区域設定、避難命令、応急支援、公務員非常召集などの措置と、汎政府次元の支援がなされる。企画財政部は、緊急点検会議を開き、山火事被害復旧のために必要に応じて1兆8千億ウォン(約1800億円)の目的予備費を支援すると明らかにした。