大韓体育会が大韓スケート競技連盟の解体を検討している。
ハンギョレの取材結果、大韓体育会は大韓スケート競技連盟に対する全面再調査をしながら、同団体の除名まで念頭に置いていることが20日に明らかになった。昨年、文化体育観光部が3カ月間スケート競技連盟に対する監査を行ったが、最近浮き彫りになったチョ・ジェボムコーチの性暴力容疑については、手がかりすら見つけることができなかった。
大韓体育会がスケート競技連盟の撤廃まで進める全面再調査に乗り出す理由は、エリートスポーツ制度を抜本的に変えなければならないという危機意識のためだ。イ・ギフン大韓体育会長は先週、「外部調査委員会がスケート競技連盟を徹底的に調査し、メダルをあきらめても現行のエリートシステムを全面的に刷新する」と明らかにした。調査結果によって、責任線上にある前職・現職関係者らの永久除名はもちろん、連盟解体手続きにつながるものとみられる。
大韓体育会がスケート競技連盟を解散すれば、スケート競技連盟は大韓体育会加盟団体の地位を失うことになる。この場合、民間団体として活動できるが、財政支援が途絶え死活問題に直面することになる。独自の選抜過程を経て代表チームを選べば、大韓体育会の承認の下、国際大会に出場することはできるが、代表チームの競技力は大きく落ちる可能性が高い。
スケートは歴代五輪で66個のメダル(金30個、銀22個、銅14個)を獲得した韓国の看板冬季種目だった。特にショートトラックは、1992年のアルベールビル五輪から2018年の平昌(ピョンチャン)五輪まで、金メダルを一度も逃さなかった。キム・ヨナやイ・サンファ、イ・スンフン、モ・テボム選手などの登場で、フィギュアやスピードスケートも人気スポーツに浮上した。
しかし、個人コーチの形態で行われる選手養成システムで派閥争い、執行部と野党間の権力争いが絶えなかった。代表チーム内でも選手たちが別々に練習したり、特定選手を推す裏工作が行われる場合もあった。最近は、チョ・ジェボムコーチの性暴力疑惑が明るみになり、国民を衝撃に陥れた。
エリート選手の発掘のために企画された全国少年体育大会も廃止される可能性がある。教育部などが作った学校体育振興会も、小中学生らが参加する少年体育大会が、自治体の競争と成果を出した指導者の人事考課反映などで子どもたちを酷使していると批判している。大韓体育会関係者は「少年体育大会や全国体育大会の存廃論議や代表チームの合宿中心文化の改善など、大韓体育会ができることはすべてやる。学校の運動部や体育特技者入試制度部門は、文化体育観光部や教育部など政府の改善策が出されるべきだ」と述べた。