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ダースの協力会社代表、「李明博一家が工場を奪った」と主張

登録:2018-02-13 08:50 修正:2018-02-13 18:20
2014年、ダースの要請受け工場設立 
翌年李明博の息子が(株)SMを立てた後、 
継承作業だとし「事業権を渡せ」 
ダースの副社長の通話録音からも確認される
李明博元大統領が先月17日午後、ソウル江南区三成洞の事務室で検察が行った国情院特殊活動費疑惑の捜査などに関連して自らの立場を発表するため、記者会見場に向かっている=写真共同取材団

 李明博(イ・ミョンバク)元大統領の息子である(株)ダースのイ・シヒョン専務がダースを迂回相続するために設立したという疑惑を受けている(株)SMが、事実上他の協力会社を強奪する形で作られたという暴露発言が出た。SMはイ・シヒョン専務がダース内部の協力会社として設立し、現代自動車の「選り抜き受注」を渡される方式で、事実上ダース継承のための集中受注が行われた企業として知られた所だ。

 ダースの協力業者であるチャンユン産業のハン・スンヒ代表は12日、ハンギョレの特別取材チームと会い、「2014年11月、ダース側の提案で数億ウォンを投資して工場を作ったが、ダースの実所有者である李明博一家が『ダースの経営権継承のために必要だ』として私の工場を奪った」と主張した。

 ハン代表は2014年5月頃「ダース側が現代自動車の車両部品を新たに納品するようになったので、これを製造する工場を建ててほしい」という要請を受けたという。工場敷地は、李元大統領の義弟であるキム・ジンSM代表が運営していたセグァン工業の敷地をそのまま利用し、設備はダースから借りて使う条件だった。ハン代表は数億ウォンを投資し、ダースが望むように工場を“セット”したという。

 ダースはハン代表に工場の新設を指示しながら、現代自動車への納入に必要な「SQ認証手続き」も踏むよう指示した。現代自動車が発給する品質保証書であるSQ認証を獲得した2次協力会社だけが、現代自動車に持続的に納品することができる。準備期間1年、費用3億ウォンが必要な難しい手順と評価される。

 現代自動車の1次協力会社であるダースは、「2次協力会社の育成」を名目に、チャンユン産業とともにSQ認証を推進した。実際、チャンユン産業の内部文書などによれば、チャンユン産業は2014年11月「SQマーク新規認証推進案」をダースに報告しており、ダースでも何度か改善案を指示した。ダースは2015年3月と4月にチャンユン産業のSQ認証の模擬評価を行いもした。しかし、認証を目前に控えた2015年4月、イ・シヒョン専務が持分75%(キム・ジン代表が25%を保有)を保有したSMが設立され、チャンユン産業はセットしておいた工場設備と事業権をSMに移さなければならなかった。SQ認証もまた2016年にSMに戻った。ハン代表は「2015年2月、ダースのJ専務が訪れて『工場をつくるのにご苦労だったが、ダースから継承のために法人(SM)を新しくつくるので渡せ』と話した」とし、「2次会社の立場で1次協力会社の話には逆らえず、結局、工場を渡した」と話した。ハン代表は投資した設備費用及びSQ認証費用もまともに返してもらえなかったと主張した。

 このような情況はハンギョレの特別取材チームが確保したイ・ドンヒョン・ダース副社長の通話録音などでも確認できる。イ副社長は、ダースで18年間勤務したキム・ジョンベク氏と2016年4月にした電話で「キム・ジン(当時ダース)副社長は(ハン氏に)3億を渡したと聞いているが、お金を渡したのはいいとして問題はケアが必要だ」と話した。ハン代表が一部返金されたという投資金に言及しながら、事実上強制的に工場を引き渡すことになったハン代表に対する「管理」が必要だという態度をほのめかしたということだ。

 これに先立ち、ソウル中央地検先端犯罪捜査1部(部長シン・ボンス)は、ハン代表を参考人身分で召喚して調査したという。ハンギョレはキム・ジン代表の説明を聞くために数回連絡を試み、携帯メッセージを残したが、キム代表は答えなかった。

シン・ジミン記者、キム・ワン「ハンギョレ21」記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/832032.html韓国語原文入力:2018-02-13 07:12
訳M.C

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