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朴槿恵政権時代の大統領府秘書官、国家情報院から“小遣い”まで受け取った

登録:2017-11-02 04:48 修正:2017-11-02 07:09
アン・ボングン、国情院に要請し“小遣い”受け取ったことも 
チュ・ミョンホ、部署特殊活動費で
チョ・ユンソン、ヒョン・ギファンに上納 
国家情報院から数億円台の特殊活動費を賄賂で受け取った疑いで逮捕されたイ・ジェマン元大統領府総務秘書官(左)とアン・ボングン元大統領府国政広報秘書官が今月1日、検察の取り調べを受けるため、ソウル瑞草洞のソウル中央地検の別館に入ろうとしている/聯合ニュース

 朴槿恵(パク・クネ)政府時代の大統領府と朴前大統領の側近らが、国家情報院の特殊活動費を“ポケットマネー”のように使っていた情況が検察の捜査によって次々と明らかになっている。「国情院による大統領府への上納」事件を捜査している検察は、国情院が大統領府の非公開の世論調査費用5億ウォン(約5千万円)を代納した証拠を確保しており、アン・ボングン元国政広報秘書官(51)がイ・ジェマン元大統領府総務秘書官(51)と共に毎月1億ウォン(約1千万円)の特殊活動費のほか、“小遣い”まで受け取ってきた疑いも調査中だ。チュ・ミョンホ前国情院国益情報局長(54)が“上部”に報告せず、大統領府政務首席などに金銭を渡してきた事実も確認された。

 1日、検察関係者は「4・13総選挙を控えた昨年初め、大統領府が候補選びの結果などを予測するため行った世論調査費用を、国情院から受け取って支払った疑惑を捜査している」と話した。当時、大統領府は総選挙を控えて非公式的に世論調査会社に調査を依頼したが、代金の支払いが遅れていたという。検察は、大統領府関係者が国情院に要求して特殊活動費5億ウォンを現金で受け取り、世論調査の代金を支払ったものと把握している。世論調査会社にも家宅捜索を実施し、関連資料を確保した。

 検察はまた、アン・ボングン元秘書官が国情院に要求して小遣いを受け取っていたが、昨年7月に相次いで国政壟断の疑惑が持ち上がってから、国情院に連絡して上納を中止するよう要請した事実も把握したという。アン元秘書官が「違法行為」を認識していたこと裏付ける証拠とも言える。前日逮捕されたイ・ジェマン元秘書官とアン・ボングン元秘書官は検察調査で、国情院から金銭を受け取った事実は認めたという。

 検察はまた、民間人・公職者を調査し、ウ・ビョンウ元大統領府民政首席秘書官(50)に秘密報告したと疑われているチュ・ミョンホ元局長が、国益情報局の特殊活動費から毎月500万ウォン(約50万円)ずつのチョ・ユンソン、ヒョン・ギファンなど、当時大統領府政務首席らに上納してきた事実も確認した。ナム・ジェジュン、イ・ビョンギ、イ・ビョンホなど国情院長の主導のもと、イ・ホンス元国情院企画調整室長がイ・ジェマン、アン・ボングン元秘書官に渡したものとは、経路も金銭の性格も異なる。検察は、チュ元局長がいわゆる“個人的な目的”で情報収集や捜査などに使われるべき“税金”を流用したものと見ている。検察は前日、チュ元局長を呼んで金銭を渡した経緯などを追及したが、チュ元局長は全ての疑いを否認したという。

 この他にもチュ元局長は随時国政院長など上級者に秘密で、大統領府関係者と直接取り引きを試みたという疑惑も受けている。先月、国情院改革発展委員会が発表した調査結果、チュ元局長は2014年8月から“陰の実力者”チェ・スンシル氏(61)関連の情報を収集し、報告書170件を作成したという。しかし、彼は正式に報告せず、これをウ元首席に“秘密報告”した。ウ元前首席はチュ元局長を国情院2次長に推薦したことが調査で明らかになった。

キム・ヤンジン、ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力::2017-11-01 22:24

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/817032.html 訳H.J

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