朴槿恵(パク・クネ)大統領が13日、大統領府首席秘書官会議で光復節の特別赦免検討を指示し、その背景と赦免範囲などに関心が集まっている。 これまで政・財界では重ねて政治家・企業家の赦免を要請してきたが、朴大統領は就任後に庶民生計型事犯に対してのみ特赦を施行するなど、経済人・政治家の赦免には否定的な態度を堅持してきた。 この日、朴大統領の“電撃的な”立場変更について、朴大統領が今回の特赦を財界に対する“懐柔策”として活用し、内外共に悪化している経済条件を突破する手段としようとしているという分析が出ている。
「MERS・ギリシャ・中国発悪材…
片時も安心できない状況」
経済人の赦免要求を聞き入れ
投資・働き口創出 懐柔策という分析
朴大統領、公約破棄の指摘に
大統領府「赦免反対でなく原則強調しただけ」
朴大統領はこの日の会議でも「予期できないマーズ(MERS)ショックと最近のギリシャ(債務不履行)事態に続き、中国証券市場の急落などでグローバルな不確実性が大幅に拡大し片時も安心できない状況」と最近の経済状況に対する憂慮を示した。 朴大統領は9日に開かれた第8次貿易投資振興会議でも「企業家が思う存分投資できるよう追加補正予算をはじめ政府が持てるすべての手段を動員する必要がある」「景気浮揚のためのゴールデンタイムを逃さない」などと述べた。 企業の特別赦免が「政府が持てるすべての手段」の一つとして解釈される内容だ。 これに即応するように同日、30大グループの社長団も「経済難克服のための企業の共同声明」を出し、実刑を宣告され服役中の企業家に対する赦免を政府に訴えした。
だが、朴大統領は4月に「ソンワンジョン・リスト」対国民談話で「経済人の特別赦免は納得するに足る国民的合意があってこそ可能」とし、参与政府(盧武鉉<ノ・ムヒョン>政権)の経済人赦免を強く批判した経緯があり、これに先立って2012年の大統領選挙候補当時には「大企業の支配株主・経営者の重大犯罪に対する赦免権行使制限」を公約として掲げもした。 あるセヌリ党要人は「朴大統領は父親の後に続いて“経済を生かした大統領”として残りたい」として、「任期後半に入る朴大統領が捜査機関を活用してレイムダック化を防ぎ、特赦を通じて財界の飼い慣らしに乗り出した」と分析した。 財界の要求を聞き入れる代わりに、投資と働き口創出などを財界に強力に要求する意志の表現だということだ。
与党内では今回の特赦が、最近の国会法改正案拒否権発動とユ・スンミン前セヌリ党院内代表“追い出し”問題などであらわれた朴大統領の“不通”イメージを刷新する試みという分析もされている。 特赦を通じて「統合と和合のリーダーシップ」を示そうとしているという解釈だ。 だが、大統領府側は赦免の対象と範囲については「全ての可能性を開いている」と明らかにした。 大統領府関係者は「朴大統領が赦免自体に反対したわけでなく、『基準と原則ある赦免』を強調したまで」と話した。 大統領府は財閥総師、政治家の赦免に対する世論推移を調べた後、最終赦免対象を定めると発表した。