ハンギョレ新聞社第27期定時株主総会が14日午前10時、ソウル龍山(ヨンサン)区白凡記念館で約800人の株主と役職員が参加して開かれた。ハンギョレは、1987年「6月民主抗争」直後に7万人の国民が基金を集めて創刊した国内唯一の“国民株新聞”だ。このような理由から、株主総会も一部の大株主が一方的に意思決定を行う一般企業とは異なり、多くの少数株主と社員株主が出席し、会社の発展方案をめぐり白熱した議論が交わされる。
この日の株主総会は例年とは異なり、事前の文化行事として様々な公演が行われた。株主総会を通じて株主に一歩近づこうという趣旨からだ。
文化行事ではキム・ヨンヒ ハンギョレ文化部長の司会で「安重根(アン・ジュングン)児童合唱団」の合唱、キム・ソンウ詩人の詩朗読、歌手チョン・イングォンさんの祝賀公演が続いた。
安重根児童合唱団は、安重根義士の「東洋平和の精神」を盛り込んだ『私達に平和を与えてください』と、光復軍の代表的な歌『鴨緑江(アムノクカン)行進曲』を歌った。キム・ソンウ詩人は2013年ハンギョレ創刊25周年を迎えて書いた記念詩「人と最も近い風に」と韓進重工業解雇労働者の話を盛り込んだ「私の無限の革命、2011年を記憶する」を朗読した。また、チョン・イングォン氏は「生きていれば」「デスペラード」「イエスタデイ」を歌って株主から大きな拍手を受けた。
安重根児童合唱団団員たちにはチョン・ヨンム ハンギョレ新聞社代表取締役が「ハンギョレ未来の株主証書」を手渡した。
チョン代表は株主総会の挨拶で「難しい時期株主として参加し、ハンギョレを作っていただいて、その後も励ましてくださったことに対して敬意と感謝を申し上げる」と述べた。チョン代表が続いて「ハンギョレを生んでくださり、存在するようにしてくださった株主の皆様を両親のように思っており、心からお礼を申し上げたい」と礼をすると、株主たちは大きな拍手と歓声で応えた。
チョン代表は「昨年厳しい環境だったが、記事を通じてハンギョレの影響力を拡大し、メディア市場の変化に適応するための努力で、経営でもある程度の成果を記録した」と報告した。株主にハンギョレ発展のための様々な意見やアイデアを提示した。
株主のソン・グァンソプ氏は「現在の大韓民国には庶民の痛みと涙を拭いてくれるところがない。ハンギョレが庶民の声にもっと耳を傾けて庶民たちと一緒にコツコツ歩いて行ってほしい」と注文した。別の株主のイ・スンエ氏は「1987年に結婚したが、当時のソウル禾谷(ファゴク)洞の家の値段が1000万ウォン(現在の価値で約107万5700円)で、傳貰は850万ウォン(約91万4400円)だった。その時家を買ったら、今頃大きな利益を上げただろうが、150万ウォン(約16万1400円)でハンギョレ株式を買った。なけなしのお金でハンギョレ株式を買っただけに、ハンギョレが今後もっと社会貢献をしてほしい」と話した。
また、ソン・ヨングン株主は「記者たちが良い記事を書くためには、生活の問題が解決されなければならない。ハンギョレ記者の賃金を大手マスコミ各社水準に引き上げなければならない」と提案した。
チョン代表は「世界に向かって、人間に向かって熱い心を持った方々が集まったこの席で深い響きと感動を感じる」とし「私たちの社会に光と希望を与えられるハンギョレになる」と株主に約束した。
韓国語原文入力: 2015.03.14 20:08