全国で初めて、普遍的福祉政策である学校無償給食を来月から中断する代わりに、 無償給食支援金を選別的福祉政策である「庶民子女教育福祉事業」に転用しようとしている慶尚南道当局に、市民団体の批判が殺到している。 新政治民主連合は18日、慶尚南道道庁がある同道昌原(チャンウォン)で最高委員会議を開くことにした。
来月から直ちに給食費を払わなければならなくなる保護者たちの反発が激しい。小・中学生の子どもを持つキム・ウンスク「子供の本市民連帯」慶南支部代表は10日、「慶尚南道当局は子どもたちの学校給食を無償から有償に一方的に転換しようとしている。 これに抗議すると、『自分の子に無料で食べさせようとして、貧しい子供たちに与える福祉の恩恵を奪おうとするのか』と言って悪い保護者に仕立てようとしている。 私たちが払った税金で無償給食をしていた道当局が、一言の相談もなしに一方的に政策を変えておきながら、どうして居直るのか理解できない」と話した。
「真の教育のための全国父母会」のキム・ミソン慶南支部長は、「慶尚南道当局の庶民子女教育支援事業は結局、無償給食を中止するための口実に過ぎない。 無償給食が中断された場合に経済的負担を感じるのは庶民であることが明白なのに、その子供たちに対する無償給食を中断し、そのお金でホン・ジュンピョ知事が支援するという庶民の子女とは一体誰なのか分からない」と批判した。
パク・チョンフン慶尚南道教育監(教育委員会委員長に相当)は同日記者会見を開き、「(無償給食中断の結果予想される)4月の給食大混乱の前に、直接会って解決策を出すことを重ねて要請する」とホン・ジュンピョ知事に提案した。 慶尚南道教育庁は広域・基礎自治体から予算の60%の支援を受けて無償給食を実施してきたので、予算支援が中断されれば、来月1日から低所得層家庭の児童生徒などを除いては有償給食に転換するしかない状況だ。
全教組慶南支部も同日、報道資料を出して「疎外階層の子どもたちの夢を実現するためには、肩身の狭い思いをする選別的恩恵ではなく、普遍的福祉を拡大して平等な教育を実現しなければならない」と明らかにした。
新政治民主連合慶尚南道本部のキム・ジス報道官は、道庁のプレスセンターで記者懇談会を開き「慶尚南道当局は、慶尚南道教育庁など関連機関と相談もせずに一方的に庶民子女教育福祉事業を推進し、まるで新しい事業であるかのように手柄顔をしているが、ほとんどが既に教育庁でやっていることだ。 道当局は浅知恵で道民を愚弄する行為を直ちに中断せよ」と主張した。 同連合は18日、慶尚南道昌原で、文在寅(ムン・ジェイン)代表らが出席する最高委員会議を開き、慶尚南道の無償給食費支援中断事態について議論する予定だ。