チョン・ドンヨン統一部長官は12日、「同盟は価値観を共有する一方、利害が対立する場合もある。韓米同盟は全く損なわれていない」と述べた。これは、「米国が不信感を抱いている」という理由で自身とイ・ジョンソク国家情報院長の「更迭」を求める保守勢力に屈しないという意思を明確にしたものだ。米国の韓国政策を決めるのはチョン長官の去就ではなく、米国の国益だ。米国の「機嫌」をうかがう無意味な政争はやめ、韓米同盟を発展させつつ、韓国の戦略的自律性も高められる新たなバランスを見つけるために知恵を集めるべきだ。
チョン長官はこの日、記者団に対し、「米国と同盟関係にある国の中で、現在、安全保障・通商関係において米国と綱引きをしていない国はない」とし、「米国が一方的に要求することを100%受け入れることはできない。我々の国益とは何か、自律性とは何かを問わなければならない」と述べた。さらに、自身とイ院長を更迭すべきだと繰り返し主張する保守野党「国民の力」などに対しては、「排除すべきは2026年の『イデオロギー的レッテル貼り』であり、更迭すべきは偏った(韓米)同盟観だ」と反論した。北朝鮮に対して低姿勢をとっているという批判には、「正姿勢だ」と反論した。
現政権の外交・安保ラインの中で、韓米同盟の強化を通じて(ウラン)濃縮・再処理・原子力潜水艦などの安保懸案において最大の成果を上げることを現時点で最も重要だと考える、いわゆる「同盟派」と比べ、チョン長官とイ院長は、韓米同盟を維持しつつも、南北関係や対中関係などにおいて韓国の戦略的自律性の確保が重要だと考える、いわゆる「自主派」を代表してきた。彼らを更迭すれば、李在明(イ・ジェミョン)政権が熱意を持って推進してきた「朝鮮半島平和共存政策」や「任期内の戦時作戦統制権の移管」など、重要な政策が立ち行かなくなる。
米国政府の高官は9日、「韓国が数十年にわたって続いてきた両国の同盟の基準を遵守することを期待する。特に情報および防諜問題に関してそうだ」と述べた。これに対し、保守陣営では韓米間の対立が危険な水準にあると主張しているが、トランプ米大統領は先月22日、ニューヨークで李在明大統領と会談し、12月中旬にマイアミで開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて「ゴルフをしよう」と提案した。米国がこのような反応を示したのは、巨額の対米投資を決定した韓国と良好な関係を維持することが国益に合致すると判断したためだ。米国は自国の国益に従って動くのに、我々が相手の顔色ばかりうかがっていれば、外交は滑稽なものになってしまう。この点を皆、肝に銘じなければならない。