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[社説]韓国に来たアフガン人協力者たちを人道的に待遇するのは当然だ

登録:2021-08-26 06:20 修正:2021-08-26 08:36
キム・イルウン駐アフガ二スタン韓国大使館公使参事官が無事カブール空港を発つアフガニスタン人の協力者と抱き合って涙を流している=外交部提供//ハンギョレ新聞社

 アフガニスタンで長い間、韓国政府の活動を支援してきた現地人職員と家族391人が、辛苦の末、韓国軍用機で26日に仁川空港に到着する。駐アフガニスタン韓国大使館やKOICA(韓国国際協力団)、バグラム韓国病院、韓国地方再建チームなどに勤務した職員とその家族で、赤ちゃん3人をはじめ、子どもも約100人も含まれているという。彼らは難民ではなく、韓国政府に協力した「特別功労者」として、まず3カ月のビザを取得した後、長期滞在ビザを取得することになる。韓国が紛争地域の外国人をこのように大規模に受け入れるのは今回が初めて。

 彼らは15日、タリバンがアフタ二スタンを再び掌握した後、現地の状況が急激に悪化し、身の危険を感じて韓国に支援を要請した。韓国政府は「共に働いた同僚たちが直面した深刻な状況に対する道義的責任、国際社会の一員としての責任、人権先進国としての国際的地位、そして他の国々も似たような立場に置かれているアフガニスタン人たちを大挙国内に移送している点」などを考慮し、彼らを国内に連れてくることにした。政府はこれとは別に、外交や公務、留学、企業投資などの目的で国内に滞在しているアフガニスタン人434人に対し、現地情勢が安定するまで特別滞在を許可することにした。

 韓国政府と協力したという理由でタリバンによる報復の脅威にさらされている人々に救いの手を差し伸べたことは、人道主義の上でも、先進国に仲間入りした国としての責任の面でも、当然なことだ。タリバン指導部は外国政府の協力者らに対する恩赦の可能性を言及したが、すでに韓国病院や職業訓練院がタリバンによって爆破されるなど、危険な状況だったという。韓国政府は2001年、米国の要請でアフガンに非戦闘部隊を派兵し、10年から地方復興チームを派遣したが、彼ら現地人の協力がなければ、大きな危険と困難に直面しただろう。米国をはじめ他の国々が共に働いていたアフガニスタン人を自国に移送しているのも同じ理由からだ。

 現在、カブールのあちこちにタリバンが検問所を設置して移動を統制しており、24日夜にはアフガニスタン人の空港への進入を遮断すると発表した。こうした緊迫した状況で、当初韓国政府が移送することにした427人のうち、個人的な事情で残るか第3国を選択した36人以外に、希望する人を全員脱出させたことは、今回の作戦名通り「ミラクル(奇跡)」と言える。

 彼らの韓国行きを控え、大統領府の国民請願掲示板に「難民を受け付けないでください」という請願が寄せられるなど、反対意見が広がっている。2018年、約500人のイエメン人が済州島に入国し、難民地位認定を要請したところ、性犯罪やテロの恐れなどを理由に激しい反対があったが、3年が過ぎた今、根拠のない主張であることが確認されている。一部ではあるが、このような否定的な世論が広がらないよう、入国者の防疫と身元確認などに政府が特に細心の注意を払わなければならないが、韓国社会も難民とムスリムに対する偏見をなくし、彼らが韓国社会で安定的に定着できるよう共に努力しなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1009122.html韓国語原文入力:2021-08-25 19:07
訳H.J

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