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[社説]平昌を“平壌”と呼ぶ野党、度が過ぎる

登録:2018-01-23 00:05 修正:2018-01-23 07:49
自由韓国党の洪準杓代表が22日午前、ソウル汝矣島の党事務所で年頭記者会見の席で時計を見ている=イ・ジョンウ先任記者//ハンギョレ新聞社

 平昌(ピョンチャン)冬季五輪南北単一チーム・共同入場に対して「平昌(ピョンチャン)五輪が平壌(ピョンヤン)五輪になった」などの暴言攻勢が横行している。第一野党の代表から代弁人に至るまで、あたかも呪いでもかけんばかりに非難一色だ。力を貸してこそ当然な時に、妨害に忙しい一部野党の言動は度を越している。

 自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表は22日、年頭会見で「金正恩(キム・ジョンウン)の偽装平和攻勢の言いなりになって、平昌五輪を平壌五輪に変質させている」 「大統領府と政府を掌握した主体思想派勢力は、金正恩の手に国と国民の運命を任せようとしている」と話した。洪代表は、改憲については「社会主義憲法を通過させるために地方選挙に合せようとしている」と述べた。話にならない理念論争であり強引な屁理屈だ。

 北朝鮮選手団数十人が来るからといって、開・閉幕式に朝鮮半島の旗を掲げて共同入場するからといって、これを平壌五輪ということはできない。平昌五輪は私たちが長い努力の末に開催権を得て、主催国資格で多くの種目に太極旗と愛国歌を掲げて出場する。五輪とパラリンピックが開かれる来月9日から3月18日まで、世界の耳目が平昌に集まる。単一チーム・共同入場は、これを一層輝かせる錦上花を添えるものだ。北朝鮮の参加に関して、五輪を“赤化”呼ばわりすることは国際的物笑いになる。

 それでも保守野党の人々は呪いに近い悪罵を投げつけている。自由韓国党のキム・ソンテ院内代表は「コリアも愛国歌も捨てて閉鎖された朝鮮王国に向かってアリラン峠を越えようということ」と発言し、チャン・ジェウォン首席代弁人は「平昌五輪を返上して、平壌五輪を宣言したり、一介の大佐に王妃に対するように誠心誠意」と毒舌を浴びせた。ナ・ギョンウォン議員は、国際オリンピック委員会(IOC)に単一チーム反対書簡まで送った。論議を国際舞台に持ち出して国に恥をかかせた格好だ。すべて許される範囲を越えている。

 事前踏査のため南側を訪れたヒョン・ソンウォル団長一行が、現場をしっかり点検できるように配慮することは、南側政府の当然の処置だ。マスコミがファッションがどうの、美貌がどうのというイエロー・ジャーナリズムを展開する方がむしろ問題だ。言葉尻を捉えての反北報道に懸命だ。ジェットコースターのようなこうした騒動はやめよう。過不足なく南北が互いに配慮して準備すれば良い。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこの日「ともし火を風から守るように(南北)対話を守り育てることに力を寄せてほしい」と述べた。文大統領は「現在の対話ムードがいつまで続くかは楽観できない状況」だとし「奇蹟のように作り出した対話の機会を、平昌以後まで生かせる知恵と努力が必要だ」と話した。北朝鮮にオリンピックを“献納”したのでなく、オリンピック以後の非核化対話局面につなげようとする必死の努力が単一チームと共同入場だという意味だ。単一チームは何としても平和に進む道を切り開こうとする苦闘だ。自由韓国党などはこれ以上世間知らずな子どものように「平和五輪」を妨害することを止めることを願う。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/828867.html韓国語原文入力:2018-01-22 19:40
訳J.S

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