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[社説]東アジアの平和協力の基盤広げた韓中首脳会談

登録:2015-09-03 11:10 修正:2015-09-03 12:17
朴槿恵大統領が2日、北京人民大会堂で習近平・中国国家主席と韓中首脳会談を終えた後、人民大会堂西ホールで昼食を共にしている=北京/イ・ジョンヨン先任記者//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領と習近平・中国国家主席が2日、北京で会談をした。「抗日戦争および世界反ファシスト戦争勝利70周年」(戦勝節)の行事で会った両首脳は、東アジアの平和の未来と北朝鮮の核問題などの共通の話題を議論して意見の一致をみた。今回の行事には米国の同盟国の中で唯一韓国だけが参加し、国際的に微妙な緊張気流が形成されることにもなった。我々(韓国)は一種の外交実験をした計算で、結果はひとまず悪くはない形となった。

 当面の懸案に関しては、韓中日首脳会談を10月末~11月初めにすることにした合意がまずは注目される。当初消極的態度を見せていた中国を韓国から説得した結果だ。韓中日首脳会談は東アジアの各種問題を議論するのに重要な枠組みになることがありうる。特に我々が時には中国と日本の間のあつれきを仲裁する役割も果たせるという点から、我々の外交角度を広げる意味がある。中国を牽制する視点から米国と日本の蜜月が深まって韓国の外交的孤立まで心配された中、それなりの突破口を見い出したと見てもかまわないだろう。

 朝鮮半島の安保問題に関連して両首脳は「緊張を高めるいかなる行動にも反対する」と合意した。北朝鮮の核問題を解決するために「意味のある6カ国間協議が早く再開されるべきである」という共通認識を深めた。前者は先の木箱地雷の爆発をめぐる南と北の対立をはじめとして、あらゆる者によるすべての形の緊張激化行為を網羅する言及と解釈される。6カ国協議の早急な再開に対する話も現段階で必要な原則論を再確認したレベルと見なければならないが、両首脳が6カ国協議再開に力点を置いたことは肯定的に見られる。今後北朝鮮と米国をこのような場にいかに引き出すかが課題だ。

 また両首脳は会談で深い友好関係も確かめた。朴大統領は今年が終戦70年、光復(植民地支配終了)70年、分断70年であることに言及し、両国が困難を共に体験したことが今日の友好の土台になったと評価した。習主席は両国国民が植民地侵略に抗争して民族解放のために闘い、助けあったと強調した。東アジアの国々の間にあつれきが高まり歴史問題が大きな火種になっている状況で、韓中両国の首脳の交流が、東アジアのあつれきではなく友好に発展することを願いたい。

 両首脳は会談に続いて昼食もともにした。戦勝節の記念行事に参加したさまざまな指導者の中で習主席と単独で昼食を囲んだのは朴大統領だけである。出席の可否を決めるまで気をもんだ韓国の大統領に中国がふさわしい優遇をしたわけだ。韓中関係の飛躍的発展を雄弁に物語る象徴的な姿である。合わせて今回の会談は韓国外交が米国や日本だけでなく周辺の各国とあまねく協力する多次元的外交に進むきっかけと礎を築いたという点からも評価されるに値しよう。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/09/02 18:46

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/707108.html 訳T.W

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